1995 Fiscal Year Annual Research Report
UV-B領域の紫外光により誘導される遺伝子発現機構に関する研究
Project/Area Number |
06660425
|
Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
竹田 淳子 京都大学, 農学部, 助手 (30026421)
|
Keywords | UV-B応答性シス因子 / フェニールアラニンアンモニアリアーゼ / ニンジン培養細胞 / UV-B応答 / PAL-遺伝子 / 作用スペクトル / UV-B光受容体 |
Research Abstract |
ニンジン培養細胞のアントシアン合成をモデル系としてUV-B耐性の研究から、アントシアン合成がUV-B光受容体を介して鍵酵素であるるフェニールアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)やカルコンシンタゼの遺伝子の発現レベルでUV-B光により制御されていることを示した。本研究では、ニンジンのPAL遺伝子の1つであるpal-10遺伝子を取り上げその全長プロモータ(-2335)をレポータ遺伝子(ルシフェラーゼ)につなぎ融合遺伝子を作成し、エレクトロポレーション法でニンジンのプロトプラストへ導入し、一定時間暗培養後のルシフェラゼ活性をモニターし、プロモータ活性を評価した。暗培養中UV(260,280,300nm)光パルスを与え、得られた光量-反応曲線を解析し以下の点を明らかにした。 (1)pal-10の全長プロモータの発現はニンジン細胞同様UV-B光に特異的であり、その作用スペクトルは、280nmにピークを持ちUV-B光受容体を介して制御されていることが示された。(2)しかしpal-10プロモータに5′側から削り込みを行うと、-570の点で既に、UV-B応答性エレメントを含むにもかかわらず、UV-B特異的応答性は失われた。-570上流断片とCaMV 35S coreプロモータから融合プロモータを作成し、調べたが上流にはUV-B特異的応答性は見られなかった。(3)しかし-570下流の断片について融合プロモータを作成し調べたところ-395下流に2つのUV-B特異的エレメントが存在することが判明し、コンセンサス配列としてT(A)XTCXCCAACCC(A)を得た。(4)5′欠損プロモータや融合プロモータの光量-反応曲線の解析から上流や下流の配列はUV-Bエレメントに対し抑制的に働くが、pal-10プロモータの正確な発現には、これら配列の相互作用も必要であると考えられた。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Takeda J. et al.: "Action spectra of phenyl alanine ammonia-lyase and chalcone Pynthase expression in cdnt cees in Puspension" Physiologia Plantarum. 91. 517-521 (1994)
-
[Publications] Ozeki Y & Takeda J: "Regulation of phenylalanine Ammonia-lyase genis in cant suapension culturid cells" Plant cell, Tissue and Organ Cnlture. 38. 221-225 (1994)