1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06660426
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
橋本 隆 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (80180826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 康之 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (50026415)
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Keywords | タバコ / ニコチン / 突然変異 / プトレッシン / 分子生物学 |
Research Abstract |
本年度はNic遺伝子によるニコチン生合成経路の調節機構の解明を目的に、その制御下にあるPMT遺伝子のゲノム構造および、発現調節に関与するプロモーター領域の単離を行った。 Nicotiana sylvestrisのゲノミックライブラリーから、既に、5個のゲノムクローンがスクリーニングされていた。そこで制限酵素地図の比較から、それらのクローンを3グループに分類した。また、ゲノミックサザンハイブリダイゼーションの結果からも、N.sylvestrisには3コピーのPMTに相同姓のある配列が存在することが示された。 次に、どのグループが発現しているかを同定するめに、PMTcDNAの3´非翻訳領域をプローブとして使用しサザンハイブリダイゼーションを行った。その結果、タバコで発現しているPMTcDNAに対応する遺伝子が一つのグループに含まれることが示された。また、ノーザンハイブリダイゼーションにより、N.sylvestrisにおいても対応する遺伝子が根で発現していた。そこで、このN.sylvestris PMT遺伝子の解析をおこなった。 翻訳開始ATG上流2.7Kbpを含む全長5.4Kbpの塩基配列を決定した。その結果、PMTcDNAと非常に相同性が高く、前述した3'側も高い相同性が確認された。ATG上流-113bp〜-119にTATAのコンセンサスと予想される部位も確認され、本遺伝子が発現していることが強く示唆された。また、プロモーター領域をレポーター遺伝子と連結した植物形質転換用のベクターを構築した。 一方、部分的なシークエンスにより、他の2つのグループも部分的にPMTと相同性が高い領域を含んでいることが判明し、これらのグループについても更なる解析が必要であることが示唆された。
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