1994 Fiscal Year Annual Research Report
心筋細胞のcyclic AMP依存性クロライドチャネル調節機構の解明
Project/Area Number |
06670060
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
頴原 嗣尚 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50037446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩谷 孝夫 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (20253594)
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Keywords | chloride current / 心筋 / β-受容体 / α-受容体 |
Research Abstract |
心筋CI電流に対する交感神経性αおよびβ作用の干渉 今回、心筋CI電流の交感神経性β作用による活性化は同じく交感神経性のα作用によって抑制を受けることを見出し、そのメカニズムについて検討した。 モルモット心室筋細胞においてwhole cell clamp下にCI電流を測定した。α,β agonistであるnoradrenalineによって活性化されたCI電流は、α_1遮断薬(prazosin)添加により増大した。βagonistであるisoproterenol(ISO)によって活性化されたCI電流は、a_1 agonistのphenylephrine(PHE)によって抑制された。CI電流に対するISOの用量作用曲線をみると、K_<1/2>は対照時28nM、PHE(30mM)存在下で86nMであった。このようなα-β作用の相互干渉は、単一チャネルレベルでも確認された。すなわち、outside-out膜においてβ作用により活性化されたCIチャネル活動がPHEによって抑制されることが観察された。以上の結果は、心筋におけるβ作用によるCI電流活性化に対してα_1作用が抑制的に働くことを示す。一方、PHEはadenylate cyclaseのactivatorであるforskolinによって誘発されたCI電流に対しては効果を示さず、また、GTP_γSの細胞内負荷および一時的なβ刺激により持続的に活性化されたCI電流に対しても無効であった。これらの結果は、α_1刺激によるβ作用の減弱は adenylate cyclase を介するものではないことを示す。PKCのactivatorであるTPAにはPHEのような作用はなく、また、PHEによるβ作用減弱効果は細胞内に20 mM BAPTAを負荷した場合にも存続した。すなわち、観察されたα_1作用にはPKCやCaイオンは関与していないと考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ehara,T: "Regulation of cyclic AMP-dependent Cl^- channel in heart." Jpn.J.Physiol.44,Suppl.2. S173-S176 (1994)
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[Publications] 頴原嗣尚: "心筋クロライドチャネルとその調節" 心臓. 26(7). 793-804 (1994)