1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06670075
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
赤石 隆夫 新潟大学, 医学部, 助教授 (70018951)
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Keywords | 体液調節系 / 循環調節系 / 体液浸透圧 / 圧受容器 / 性線 / バゾプレッシン / 視床下部 / ラット |
Research Abstract |
今年度(平成6年度)の研究目的であった、中枢体液調節系と性腺連関のin vitro実験は、当初の計画どおりラット視床下部の新鮮スライス標本を用いて行われた。その結果は、視床下部視索上核のバゾプレッシン(AVP)分泌細胞の浸透圧感受性は、卵巣ステロイドホルモンであるエストロジェンによって影響を受けないが、アンジオテンシンII(AII)感受性については低下することが明かとなった。また、細胞外液浸透圧およびAII濃度を検知し、AVP細胞にその情報をつたえる第三脳室前壁部ニューロン(AV3V)機構は、AVP細胞に類似して、エストロジェン処置は細胞外液中の浸透圧変動、AII濃度変動に対する感受性を低下させた。これらの成績は、第71回日本生理学会(高松)にて発表した。さらに、in vivo実験において、動脈系圧受容器からのAVP細胞への影響が、やはり、エストロジェンによって減弱されることが明かとなり、これらエストロジェンと体液調節系に関する成績は、第三回アジア大洋州生理科学連合(上海)シンポジウムにおいて講演発表された。また、これら成績の一部は、第2回国際病態生理学会(京都)におけるワークショップ講演にて紹介させてもらった。現在、これら成績を幾つかの外国雑誌への発表すべく、準備に取り掛かっている。
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