1994 Fiscal Year Annual Research Report
セラマイドによる白血病細胞分化誘導時のタイロシン蛋白燐酸化/脱燐酸化の解析
Project/Area Number |
06670174
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
岡崎 俊朗 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (40233308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堂前 尚親 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (60115889)
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Keywords | セラマイド / 分化誘導過程 / 蛋白燐酸化 / 脱燐酸化 / ハ-ビイマイシンA / バナデ-ト |
Research Abstract |
セラマイドによる白血病細胞分化誘導時のタイロシン蛋白燐酸化/脱燐酸化の解析 今回、我々は分化療法時の白血病細胞の病態を解明するため分化誘導過程でのセラマイドを介した細胞内シグナル伝達機構における、タイロシン蛋白燐酸化/脱燐酸化の関与につき以下の計画にそって研究を行った。 計画 (1)タイロシンカイネース阻害剤、ハ-ビイマイシンAやタイロシンフォスファターゼ阻害剤、バナデ-トのセラマイドによるHL-60細胞分化誘導への効果の検討。(2)セラマイドによるHL-60細胞分化誘導時のタイロシン蛋白燐酸化/脱燐酸化を抗タイロシン抗体により検討。(3)変化の認められたタイロシン蛋白燐酸化/脱燐酸化に関与する燐酸化/脱燐酸化酵素の活性および性質の検討。 結果と考察 (1)タイロシンカイネース阻害剤、ハ-ビイマイシンAによりHL-60細胞のセラマイドによる分化誘導はほとんど影響を受けないが、タイロシンフォスファターゼ阻害剤、バナデ-トにより増強される傾向があった。 (2)セラマイドによるHL-60細胞分化誘導時に、60Kd、80Kdおよび100Kd付近のタイロシン蛋白の燐酸化が処理後5分以降より認められた。 (3)変化していた蛋白を同定するために、現在srcを含めた細胞質性タイロシンカイネースファミリィ(fyn、lyn、yesなど)を免疫沈降法を使用し、その後にフォスフォタイロシンに対する抗体によるウエスタブロティング法によりそれらのリン酸化を検討中。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Okazaki T: "Characteristics and partial purification of a novel cytosolic magnesium-independent,neutral sphingomyelinase activated in the early signal transduction of 1 α.25-dihydroxyvitamin D3-induced HL-60 cell differentiation." J Biol Chem. 269. 4070-4077 (1994)
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[Publications] 岡崎 俊朗: "セラミドと情報伝達-白血病細胞のアポトーシス誘導過程における重要性" 医学のあゆみ. 171. 913-916 (1994)