1995 Fiscal Year Annual Research Report
熱ショック蛋白70-マラリア抗原ペプチド複合体によるワクチン効果の検討
Project/Area Number |
06670259
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鵜殿 平一郎 岡山大学, 医学部, 助手 (50260659)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 俊朗 岡山大学, 医学部, 助手 (50185641)
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Keywords | マウスマラリア / Plasmodium berghei / CS蛋白 / キラーT細胞 / 熱ショック蛋白70 |
Research Abstract |
マウスマラリアの感染モデルとしてPlasmodium berghei及び宿主にはBALB/cマウスを使用した。 1、CS蛋白に対してキラーT細胞を誘導するためにH-2K^d拘束性のキラーT細胞エピトープとして知られるNDDSYIPSAEKIを合成し熱ショック蛋白70(hsp70)に結合させた。この結合はATPに感受性があるためATP、Mg^<2+>の存在下で結合したペプチドはhsp70から解離する。 2、このhsp70-ペプチド複合体10μgでマウスを隔週2回免疫しその脾細胞をin vitroで同様のペプチドで刺激し、得られたキラーT細胞の活性は同じペプチドをp815(H-2^d)腫瘍にパルスした細胞を標的細胞としクロム51遊離法で検出した。 3、in vitroにおけるペプチド刺激の際、どれくらいのペプチド濃度の時に最も強いキラー活性が得られるかを調べるために1x10^4,1x10^5,1x10^6,1x10^7,1x10^8M濃度のペプチドで刺激を行ったところ1x10^6及び1x10^7Mで低いながらも一番強い活性が認められた。 4、さらに初期培養の際にIL2を添加することによりキラー活性が増強するかを検討したが、いずれのペプチド濃度で刺激した際にも活性は逆に低下することがわかった。 5、初期培養で得られた弱い活性をもつ細胞をさらに同様のペプチドで再刺激を行いこれを繰り返すことにより、さらなる活性に増強が認められたため、現在Cell lineの確立を進めている。
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[Publications] 鵜殿 平一郎: "腫瘍細胞熱ショック蛋白の抗腫瘍効果における役割-腫瘍拒絶抗原としての熱ショック蛋白" 別冊 医学のあゆみ 免疫疾患-state of arts-. 239-242 (1995)
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[Publications] 鵜殿 平一郎: "熱ショック蛋白と癌免疫" 血液・免疫・腫瘍. 1. 36-40 (1996)
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[Publications] Udono H.,et al.: "Heat shock proteins in cancer immunotherapy." Medical Intelligence Unit.(in press.). (1996)