1994 Fiscal Year Annual Research Report
真菌感染、特に担癌、宿主における日和見感染治療法の基礎的研究
Project/Area Number |
06670301
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Research Institution | Tohoku Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
鈴木 益子 東北薬科大学, 薬学部, 教授 (70075787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 俊彦 東北薬科大学, 薬学部, 助手 (20240509)
三上 健 東北薬科大学, 薬学部, 講師 (70173995)
松本 達二 東北薬科大学, 薬学部, 助教授 (60075819)
鈴木 茂生 東北薬科大学, 薬学部, 教授 (50075785)
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Keywords | GM-CSF / 感染防御 / トランスフェリン / Mac-1 |
Research Abstract |
先に我々は、数種の癌細胞移植マウスがC.albicans感染に対して抵抗性を示し、その原因は食細胞の増加・活性化に由来することを明らかにした。しかし、食細胞増加の機構については未だ十分な研究は行われていない。それ故、坦癌状態での食細胞増加の機構を解明する目的で以下の実験を開始した。実験にはC.albicans感染に対して抵抗性を示すことが知られている3-methylcholanthrene誘導Meth-A fibrosarcoma(Meth-A)移植マウスを使用し、脾臓食細胞(Mac-1陽性細胞)数・血清中のGM-CSF増強活性・血清Transferrin濃度・血清GM-CSF増強活性の抗Transferrin抗体による抑制、更に精製ヒトTransferrinを正常マウスに投与した場合の脾臓Mac-1陽性細胞数の変化等について検討した。脾Mac-1陽性細胞数はMeth-A腫瘍細胞の増殖に比例して増加し、移植21日目にはMac-1陽性細胞数が正常マウスの10倍以上にも増加し、この時期の血清中からはGM-CSF活性増強因子が検出されたが、解析結果からTransferrinが増加したこと、GM-CSF増強活性は抗Transferrin抗体処理で著しく抑制されたこと、更に精製Transferrinを用いた実験によりGM-CSF増強活性が認められたことから、TransferrinがMeth-A移植マウス血清中に誘導されるGM-CSF活性増強因子であることが明らかになった。又、精製ヒトTransferrinを正常マウスに投与すると、脾臓Mac-1陽性細胞数の増加したことから、Meth-A移植マウスにおける脾臓食細胞の増加は腫瘍細胞の刺激により増加したTransferrinが骨髄細胞のGM-CSFに対する応答性を高めた結果引き起こされることが明らかとなった。
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