1994 Fiscal Year Annual Research Report
標的遺伝子組み換えと胚盤胞相補法によるサイトカイン受容体遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
06670345
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
生田 宏一 東京大学, 医学部(医), 客員助教授 (90193177)
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Keywords | IL-7レセプター / 標的遺伝子組み換え / マウス |
Research Abstract |
1 IL-7レセプター遺伝子の単離 IL-7レセプターのcDNAを既知のDNA配列を参考にしてPCRにより単離した。次に、得られたcDNAをプローブとして129系マウスgenomicライブラリー200万個より染色体遺伝子を単離し、制限酵素地図作製およびDNA配列決定により遺伝子のエクソン・イントロン構造を明らかにした。IL-7レセプター染色体遺伝子は8個のエクソンから成り全長40kbの領域にまたがっていることが明らかとなった。Cモチーフを含む第2エクソンをneo遺伝子に置き換えたベクター(A)とWSモチーフを含む第5エクソンと膜貫通領域を含む第6エクソンを同時にneo遺伝子に置き換えたベクター(B)を作製した。どちらのベタク-においてもIL-7レセプター分子は完全に不活されると考えられた。ネガティブ選択としてはHSV-TK遺伝子を用いた。 2 相同組み換え体の単離 ES細胞(E14.1.B8)にエレクトロポレーションによりDNAを導入し、G418とFIAUにより細胞を選択し生き残ったコロニーを単離し、相同組み換えの有無をサザン法により解析した。その結果、1回目のスクリーニングでAベクターでは119個中1個の相同組み換え体が得られたが、Bベクターでは104個調べたが得られなかった。2回目のスクリーニングはAベクターに集中し、145個中2個の相同組み換え体が得られた。 3 キメラマウスの作成 最初に得られたES細胞は形態が悪かったのでサブクローニングし、良い形態のサブクローンを2個をC57BL/6J-Ly-5.1マウスの胚盤胞に注入しキメラマウスの作成した。その結果、その内の1クローンからキメラマウスが得られた。今後、残る2クローンを胚盤胞に注入する予定である。
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