1994 Fiscal Year Annual Research Report
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06670393
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
三宅 晋司 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教授 (20167670)
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Keywords | メンタルワークロード / NASA-TLX / 瞳孔 / 自律神経機能 / 心拍変動性 / トラッキング作業 |
Research Abstract |
今年度はワークロード研究のための予備調査・実験準備・予備実験を行った。 1.主観的手法に関する研究では、電気製品製造工場の2事業所の作業員を対象として、NASA-TLXに関するヒアリングを行い、翻訳語の検討・改訂を行った。この改訂版を用いて、ライン作業者23名を対象とした異なるライン間の主観的ワークロードの比較調査を行った。その結果、ライン間の差異は明確には検出できなかったものの、改訂版NASA-TLXの現場での応用の可能性およびすでに提案している簡便法の利便性が示唆された。 2.生理心理学的手法に関する研究では、下記の各種の実験準備を行った。 (1)赤外線ビデオカメラとイリスコーダによる非接触瞳孔面積計測システムの試作。 (2)精神性発汗(手掌発汗)および指尖容積脈波測定装置の設定。 (3)ジョイスティックを用いた2次元トラッキング作業、数値的論理作業、パターン認知作業の3種類のコンピュータ課題プログラムの作成。 これらの実験環境・計測指標に心拍変動性の指標を加えて予備実験を行った結果、作業事象に対応した発汗現象(作業によっては作業ミスに対応して誘発的に発汗が生じるが、トラッキング作業のように連続的な課題遂行ではこのような現象は観察されない)、作業中の脈波振幅および脈波基線変動の減少、作業の種類に特異的な呼吸変動などが観察され、あわせて、心拍変動指標の変化が観察された。以上のように各種生体反応は作業の種類によって異なることが示唆された。
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