1994 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣と現行予防対策に重点をおいた虚血性心疾患の危険要因に関する対照症例研究
Project/Area Number |
06670395
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
志渡 晃一 北海道大学, 医学部, 助手 (20206098)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲谷 哲郎 北海道大学, 医学部, 助手 (70205350)
近藤 喜代太郎 北海道大学, 医学部, 教授 (80018366)
|
Keywords | 心筋梗塞 / 危険因子 / ライフスタイル / 疫学的研究 |
Research Abstract |
本年度は、北海道における心筋梗塞の危険因子について疫学的に記述し、その複合状況を検討した。 1989年1月10日から1993年12月31日までの5年間に、砂川市立病院に入院(救急を含む)し、心筋梗塞(MI)と診断された男性185名を対象に、喫煙、低HDL、肥満、高血圧、糖尿、高脂血症、家族歴の7危険因子について、個々の保有率とそれらが複合した保有数を算出した。それをもとに、同地方の一般住民検診者(40歳以上の男性、626名)における分布と比較検討した。 MIの3大危険因子として、従来から欧米などの成績により「高脂血症」、「高血圧」、「喫煙」が指摘されている。本研究でもMIでは、低HDL、肥満が約3倍、高血圧、糖尿が約2倍の保有率であった。しかし、高脂血症の保有率には顕著な差はみとめられなかった。これらのことから、我が国でも「喫煙」、「高血圧」は重大な危険因子と考られるが、「高脂血症」よりは、むしろ「低HDL」や「肥満」のほうが危険因子として強く影響している可能性が高いとおもわれた。 また、地域住民に比べてMIでの危険因子保有数が全般に多かった。7危険因子の複合について、MIでは保有数が3以上になる割合が4割を超えているのに比べて、地域住民で保有数が3以上になる割合は1割に満たなかった。このことから、発症には多数の危険因子が関与していると考えられた。 今後は、疾患・検査異常に先立つライフスタイルについて日本人の生活習慣に即した形で具体的に明らかにしていく予定である。
|
Research Products
(2 results)