高脂血症児のスクリーニングシステム、特にその精度に関する研究

1994 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 06670424
• Research Category: Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
• Research Institution: Kyushu University
• Principal Investigator: 福重 淳一郎 九州大学, 医学部, 助教授 (80128082)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 五十嵐 久二 九州大学, 医学部, 助手 (60253431)
• Keywords: 高脂血症 / 総コレステロール / 中性脂肪 / LDL-コレステロール

Research Abstract

特定地域(福岡県久山町)在住の小児約1000名を対象にし、環境因子としての食生活状況の調査、遺伝的因子としての家系調査を行い、同時に早朝空腹時に採血し、総コレステロール、中性脂肪、LDL-コレステロール値を測定した。さらに、小児期の動脈硬化危険因子に関するアンケートを行い、血液検査による一次スクリーニング法の効率に関して解析を進めている。
現在までのデータによる検討では、小1〜中3の児童・生徒の総コレステロール値の平均値は男子が155〜172mg/dl、女子が156〜170mg/dlに分布し、いずれも小学4年生で最高値を示している。また中性脂肪の平均値は男子が68〜90mg/dl、女子が73〜92mg/dlに分布し、いずれも小学6年生で最高値を示した。総コレストレール値200mg/dl以上の高脂血症児の16%は、LDL-コレステロール値が130mg/dl以下であり、総コレステロール値のみによるスクリーニングでは動脈硬化危険因子保有者を必ずしも正確には抽出できないという問題点があり、管理指導を誤る危険性がある。