1994 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカイン異常からみた移植拒絶反応(GVHD,HVGD)誘導性自己免疫と制御
Project/Area Number |
06670499
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
平野 隆雄 順天堂大学, 医学部, 教授 (10165186)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 康 順天堂大学, 医学部, 教授 (50009700)
|
Keywords | GVHD / HVGD / IgE / IL-4 |
Research Abstract |
Graft versus Host(GVH)病及びHost Versus Graft(HVG)病は、移植治療上重篤な合併症であり、これは同種、異種拒絶反応として説明されるが、これまで多くの施設においてマウスモデルにおけるGVH病、HVG病の研究が行われ、多彩な多臓器アレルギー病態を主体とした、ヒト自己免疫疾患類似の病態が報告されている。我々は最近HVG病の研究で興味ある結果を得た。それはHVG病マウスにおいて (1)血清IgE,IgG1が高値であること。 (2)HVG病の主として肝病変とIgE値に相関性があること。 (3)抗IL-4抗体によってHVG病が抑制できることなどである。 これはHVG病にMosmanらが唱えるTh2 cellから放出されるIL-4が深く関与していることを意味する。これらの実験結果をもとに、今後以下の研究を新たに進めた。 1.GVH病の病態解析 (1)親系リンパ球のF1に投与し、GVH病の発症を誘導した。多臓器病変として肝炎および脾腫を認めた。また、病理組織額的検索において多臓器への強い細胞浸潤を認めた。 (2)血清IgE,IgG1の高値を認めた。 (3)胸腺においてCD4^+ CD8^+T細胞の消失、脾細胞においてCD4^+ CD8^+T細胞の出現が示唆された。 (4)これらの結果によりGVHDの病態にIL-4が重要な役割を果たしていると考えられ、現在サイトカイン・メッセージ(IL-4,IL-2,IFN-γ)を測定中である。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] C.Ushiyama et al.: "Anti-IL-4 antibody prevents a Graft-versus-Host Desease(GVHD)in mice after bone marrow transplntation (BMT):IgE allotype is an important marker of GVHD." J.Immunol.(in press). (1995)
-
[Publications] M.Yamada et al.: "Construction of a monoclonal antibody against Igh-7b." Immunogenetics.40. 296-299 (1994)