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1995 Fiscal Year Annual Research Report

ヒト大腸がんの培養細胞株を用いた転移能獲得を規定する遺伝子の同定

Research Project

Project/Area Number 06670512
Research InstitutionHirosaki University

Principal Investigator

斎藤 博  弘前大学, 医学部, 講師 (70196004)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉田 豊  弘前大学, 医学部, 教授 (80003375)
大川 恵三  弘前大学, 医学部, 助手 (70250206)
Keywords大腸癌 / 転移能 / 培養細胞株 / 遺伝子
Research Abstract

単離を予定している候補遺伝子の臨床検体でのスクリーニングのため、生体標本のような少量の臨床検体からDNAとRNAを同時に抽出し、蛍光標識による非RIでのPCR-SSCP法で遺伝子異常を迅速に解析する方法を確立した。システムのチェックと収集した臨床検体の質の評価のために、抽出したDNAでp53遺伝子とDCC遺伝子の欠失について調べた。その結果、11例中10例で少なくともどちらかの遺伝子の異常が認められ、過去にサザンプロットで我々で得た結果と同様であった。従って、システムは有効であり、検体の質も問題がないと思われた。また、進行大腸がんで欠失の頻度が高い第8染色体上に位置しているDNA polymeraseβ遺伝子について、抽出した11症例のRNAを用いて以上の検索を行った。欧米では進行大腸がんの8割以上の症例でmRNAの異常が検出されているが、我々の分析では原発腫瘍にも肝転移巣にも、さらには培養細胞株にも異常は認められず、結果が異なっていた。このことより、日本人の大腸がんの悪性化や転移能獲得にはDNA polymeraseβ遺伝子の異常はあまり関与していないと思われた。
また、今年度も昨年度に引き続き、同一患者から外科的に摘出された大腸がんの原発腫瘍と肝転移巣の腫瘍組織を収集した。さらに、同一患者から得られた原発腫瘍と肝転移層からの細胞株樹立も現在進行中であり、これまでに肝転移巣由来の細胞株を2株樹立した。腫瘍組織と樹立した細胞株からDNAとRNAを抽出し、ラジオアイソトープを使用しない蛍光標識法を用いたAP-PCR法とジーンディスプレイ法で、転移能獲得を規定する遺伝子の単離について試みている。
次年度は候補遺伝子の単離とその異常のスクリーニングについて、今年度の実績をもとにして推進していく予定である。

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Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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