1995 Fiscal Year Annual Research Report
各種B型肝疾患におけるB型肝炎ウィルスの転写調節領域の遺伝子変異と転写活性の解析
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06670521
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Research Institution | CHIBA UNIBERSITY |
Principal Investigator |
横須賀 收 千葉大学, 医学部, 講師 (90182691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江畑 稔樹 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手
今関 文夫 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (40223325)
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Keywords | B型肝炎ウイルス / HBV‐DNA / エンハンサー領域 / コアプロモーター / CAT活性 |
Research Abstract |
B型肝炎ウイルスキャリアには無症候性キャリアから慢性肝炎、肝硬変、肝癌まで、また急性肝炎から劇症肝炎まで様々な病態がみられる。B型肝炎ウイルスのcore領域の遺伝子変異は肝炎の活動性に関連している可能性がある。最近B型肝炎のpre-C領域の近傍にウイルスmRNAの転写を調節する領域が存在することが明かにされた。この転写調節領域に変異が生じれば、病因と関連するcore蛋白の産生量が変化すると考えられる。そこで我々は各種B型肝炎におけるウイルスの転写調節領域の遺伝子変異を検索しさらにこの変異の転写活性における意義を検討した。 B型急性肝炎4例、急性憎悪死亡例6例、劇症肝炎4例、無症候性キャリア9例、慢性肝炎17例を対象としてB型肝炎ウイルスのenhancer 2/core promoter領域の変異を検討した。B型急性肝炎では平均1.0個、劇症肝炎では平均3.7個、急性憎悪死亡例では平均4.2個の変異が認められた。またB型無症候性キャリアでは9例で平均1.2個、慢性肝炎では17例で平均4.3個の変異が認められた。このことからB型肝炎における活動性、重症化とこの領域の変異とが関連することが考えられた。そこで、これらの変異を有するsequenceをCAT vectorに組み込み、変異を有さないものとで、そのenhancer活性をCAT アッセイ法にて検討したが、enhancerとしての活性に差異は認められなかった。この領域の変異のなかでも、特に第1764および第1766番の核酸に差異が集中して認められたが、この部位はpromoterとしての活動に重要の部位と考えられる。今後、promoterとしての活性に差が認められるか検討する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yokosuka Osamu: "Efficag of longterm IFN in CLD eualnoted by sensifiue PCR for HCD RNA." Gut. 37. 721-726 (1995)
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[Publications] Nakahori Susumu: "Detection of HBV precone stop codon mutation by seledie anplification method." J. Gastroenterology & Hepatology. 10. 419-425 (1995)
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[Publications] Tagawa Masami: "Infection of human cell lines with Repafrfis C oirus in vitro" J. Gastroenterology & Hepatology. 10. 523-527 (1995)