1996 Fiscal Year Annual Research Report
急性肝不全における蛋白代謝動態に関する臨床的および実験的研究-とくに分枝鎖アミノ酸投与の影響について-
Project/Area Number |
06670533
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
杉原 潤一 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (70216323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村瀬 全彦 岐阜大学, 医学部, 助手 (80221620)
森脇 久隆 岐阜大学, 医学部, 助教授 (50174470)
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Keywords | 急性肝不全 / 間接カロリーメーター / 蛋白代謝動態 / 分枝鎖アミノ酸 / 栄養管理 |
Research Abstract |
1、重症肝炎患者における分枝鎖アミノ酸輸液投与後の代謝動態 劇症肝炎や急性肝炎重症型などの重症肝炎患者を対象として、10%ブドウ糖液投与後に、分枝鎖アミノ酸(BCAA)を多く含むFischer液(F液)500mlを2時間で点滴した際の代謝動態について、間接カロリーメータを用いて検討した。健常者や急性肝炎重症型(全例生存)では、F液投与後の蛋白質燃焼量は有意に増加した。一方、劇症肝炎においては、中等度代謝亢進群(moderately metabolic群;生存率75%)ではF液投与後に蛋白質燃焼量は有意に増加したが、著明な代謝亢進群(hypermetabolic群;生存率0%)では有意な変動が認められなかった。すなわち前者では、BCAAがエネルギー源として利用されていることが示唆された。 2、急性肝不全モデルにおける分枝鎖アミノ酸輸液投与後の代謝動態 D-ガラクトサシンとエンドトキシンを投与して作製した急性肝不全ラットを用い、F液投与後の代謝動態の変動について検討した。^<14>cで標識したロイシンの注入速度と血漿ロイシン比放射活性のプラトー値からFlux(Q)を算出し、さらにIntake(I)、Oxidation(E)の値から、Synthesis(S)とBreaK down(B)を求めた。 標準のF液(総窒素量12.2g/L,F比37.05)、BCAAを豊富に含む輸液(総窒素量21.9g/L,F比148.2)およびactive placebo輸液(総窒素量21.9g/L,F比37.05)投与後の代謝動態を比較すると、BCAAを豊富に含む輸液においてはSynthesis(S)の増加が観察された。しかしながら、いずれの輸液においても、BreaK down(B)の抑制作用は認められなかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 大西弘生、他: "Acute-on-chronic肝不全" 日本臨床別冊「肝・胆道系症候群」(上巻). 217-219 (1995)
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[Publications] 大西弘生、他: "急性肝不全" 日本臨床別冊「肝・胆道系症候群」(上巻). 243-246 (1995)
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[Publications] 大西弘生、他: "本邦C型劇症肝炎、C型亜急性肝炎の臨床統計的研究" 日本臨床増刊「分子肝炎ウイルス病学-基礎・臨床・予防」. 53. 528-533 (1995)
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[Publications] 杉原潤一、他: "劇症肝炎" からだの科学「難病」. 190. 139-142 (1996)
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[Publications] 杉原潤一、他: "劇症肝炎" 「ベッドサイド消化器病学」(南江堂). 650-656 (1996)
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[Publications] 杉原潤一、他: "急性劇症肝炎の治療治療法の進歩" 肝炎・肝硬変・肝癌分子メカニズムから病態・診断・治療まで. 96-98 (1996)