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1995 Fiscal Year Annual Research Report

自己免疫性末梢神経炎の抗原となる末梢神経特異的蛋白に関する分子生物学研究

Research Project

Project/Area Number 06670645
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

古川 哲雄  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (80134667)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 和田 義明  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (50182986)
山田 正仁  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (80191336)
Keywords末梢神経炎 / 自己抗体 / ミエリン蛋白 / cDNA / クローニング
Research Abstract

研究者らは、末梢神経障害を合併した悪性リンパ腫の患者血清中に、末梢性ミエリンとのみ反応する抗体を見いだした。ウェスタンブロットによる解析では、この抗体に認識される抗原は推定分子量36kdで、今までに報告のない新しいミエリン蛋白であることが予想された。そこで、ヒト末梢神経cDNAライブラリーを作成し、この未知のミエリン蛋白のcDNAクローニングを試みた。まず、ヒト坐骨神経から精製したmRNAを用いてcDNAを合成し、ラムダgt11ファージベクターへ組み込んで末梢神経特異的ライブラリーを作成した。このライブラリー200万クローンを、患者血清より精製したlgGを用いてスクリーニングした結果、この抗体に認識される陽せいクローンを1クローン同定し得た。この陽性クローンのcDNAフラグメントを発現ベクターにサブクローニングして組換え蛋白の検討をするとともに、このcDNAフラグメントの塩基配列を解析した。その結果、このクローンの持つcDNAは880bpsの塩基長を持ち、その配列内に終止コドンが含まれていないことから、open reading frameの一部であることが推察された。また、GenBankデータベースによるこのcDNAのhomology検索の結果は、今までに報告のない新しい塩基配列であることが判明した。
多くの自己免疫性末梢神経障害では、ミエリンや末梢神経軸索などに存する様々な抗原に対する自己抗体が末梢血内に証明されている。本研究の対象患者の剖検例において、末梢神経内に著しい細胞浸潤を認めたことから、今回クローニングしたミエリン蛋白が自己免疫性末梢神経障害の新しい抗原になりうることが示唆されており、自己免疫性末梢神経障害の免疫学的、分子生物学的研究を進める上で重要な意味を持つと考えられた。

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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