1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06670664
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
伊藤 仁一 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (60167260)
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Keywords | グリア細胞成長因子 / アストロサイト / 細胞骨格 / マクロフィラメント / グツアフィラメント / 再構成 |
Research Abstract |
申請者らはグリア細胞成長因子(GMF)により未成熟型から成熟型へと分化するアストロサイトの生化学的変化の機序を研究している。これまでの研究で細胞骨格がGMFによるアストロサイト細胞分化に重要な役割を担うことがわかってきた。そこで本研究では培養ラットアストロサイトより主要細胞骨格であるマイクロフィラメントとグリアフィラメントを特異的に脱重合抽出し、これらの細胞骨格画分を用いてinvitroで再構成されたフィラメントの特性とこれらフィラメントの相互作用を検討した。マイクロフィラメント画分(MF)の重合はシアリルコレステロール(SC)存在下でグリアフィラメント画分(GF)により促進されることが新たにわかった。GFがあらかじめ重合されフィラメント形成したものはMF重合促進作用がいじるしく低下したことから、未重合状態のグリアフィラメント画分がマイクロフィラメント重合に作用するものと考えられた。MFとGFの相互作用に関与するタンパク質を検索したところ、ビメンチンがアクチンに直接作用して、マイクロフィラメントの重合を促進することがわかった。形成されたフィラメントを電子顕微鏡観察したところ、SC存在下でビメンチンフィラメントとS1フラグメントで修飾されたアクチンフィラメント(F-アクチン)との結合構造を見いだした。これらの知見からマイクロフィラメントとグリアフィラメントはアクチンとビメンチンとの結合を介して相互作用することが示唆された。
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Research Products
(1 results)