1994 Fiscal Year Annual Research Report
Dual-tracer autoradiographyによる不全心筋の交感神経機能評価
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06670701
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
井上 博 富山医科薬科大学, 第2内科, 教授 (60151619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高嶋 修太郎 富山医科薬科大学, 第2内科, 助手 (50146586)
能沢 孝 富山医科薬科大学, 第2内科, 助手 (00180737)
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Keywords | 心不全 / 心臓交感神経 / オートラジオグラフィ |
Research Abstract |
Wistarラットを用いて^<125>I-cyanopindolol(ICYP)と^<131>I-metaiodobenzylguanidine(MIBG)の生体内分布およびdual autoradiographyを行う際のクロストーク、ICYPとMIBGの濃度-結合曲線について検討した。その結果、ICYPは心臓および肺で50μCiで飽和し、MIBGは100μCiまで投与量-各臓器集積は直線関係を示した。dual autoradiographyに際し、MIBGをICYPの10倍量投与により、投与直後のMIBGの露光、60日後にICYPを露光することで互いのクロストークを最小限に抑え、良好な画像が得られた。 食塩感受性(DS)および非感受性(DR)Dahlラットに6週齢より8%高食塩餌を与え、DSラットでは12週齢で代償性高血圧性心肥大、18週齢で非代償性心肥大(心不全)がおき、DRラットではいずれの時期でも肥大はおきなかった。MIBYの心筋集積はDS、DRラットとも12週齢では不変、18周齢では低下傾向にあり、ICYPはDS、DRラットとも12週齢で低下、18週齢でDSラットでは著明に低下する傾向であった。autoradiographyではICYP、MIBGとも明らかな心筋内分布異常はみとめられないようである。ただし、まだ例数が少なく今後の検討が必要である。 今後は、β-受容体刺激薬にたいする心筋応答、心筋内および血中カテコラミンも測定し、不全心の進展過程における一連の交感神経signal transductionの異常について検討を進める予定である。
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