1994 Fiscal Year Annual Research Report
興奮伝播過程の変化が心筋細分極特性に及ぼす影響の研究
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06670707
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
平井 真理 名古屋大学, 医学部, 助手 (90242875)
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Keywords | 興奮伝播過程 / 心筋再分極特性 / Wolff-Parkinson-White症候群 / カテーテルアブレーション / カルディアックメモリー |
Research Abstract |
カテーテルアブレーション(ABL)前後のWPW症候群におけるQRST isointegral map(QRST map)の変化をANOVAを用い比較し体表面上の再分極特性の変化を統計学的に検討した。さらに、12誘導心電図(ECG)におけるQRST値のABL前後の変化を日本循環器学会正常データと対比検討した。左側副伝導路群(A群)のQRST mapではABL前に背部に異常高値領域が右前胸部に異常低値が分布した。右側副伝導路群(B群)ではABL前に胸部上方に異常高値領域が右胸部下方に異常低値が分布した。両群ともいずれの誘導でもABL前、1日後でQRST値に有意な変化を認めなかった。ABL1週間後にはこれらの異常値を呈した領域でのみQRST値は有意に変化し正常化したが他の部位ではQRST値の有意な変化は認められなかった。ECGのQRST値においてはA群では25%でV_1誘導のQRST値は異常高値を示した。V_1誘導のQRST値はABL前、直後、1日後で、1週間後に比し有意に高値であった。B群では55%でIII誘導に異常低値を、aVLで50%に異常高値を認めた。III誘導ではABL前、直後、1日後で、1週間後に比し有意に低値で、aVLのそれらは有意に高値であった。いずれの誘導においてもABL前、直後、1日後のQRST値の間には有意な変化を認めなかった。潜在性WPW症候群では、ECGのいずれの誘導においてもABL前後でQRST値に有意な変化を認めなかった。以上のごとく、WPW症候群では体表面上の特定の部位およびECGの特定の誘導において再分極特性の異常が認められ、この異常はABL1日後までは有意に変化せず1週間後にはABL前に異常が認められた部位および誘導においてのみ有意に変化し正常値に近付いた。12誘導心電図QRST値の臨床応用が期待された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Tetsuo Yanagawa: "QRST time-integral value in ECG before and after ablation in WPW syndrome" Journal of the American College of Cardiology. (in press). (1995)
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[Publications] Hirotaka Agetsuma: "Evaluation of QRST maps in detecting posterior MI with conduction disturbance" Clinical Cardiology. 18. 73-79 (1995)