1994 Fiscal Year Annual Research Report
視覚認知に伴う事象関連電位の頭蓋内および頭皮上局在
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06670807
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松坂 哲應 長崎大学, 医学部, 講師 (80199778)
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Keywords | 事象関連電位 / ERP / P300 / 視覚認知 |
Research Abstract |
言語性(平仮名有意文字)および非言語性(相貌または視空間点)視覚刺激パターンの作成に時間がかかったが、信頼できるERPおよび反応時間が記録できるようになった. 側頭葉切除予定者で頭蓋内電極によるERPがとれたものはまだ3例であるので結果は次年度に報告する.現在までに明らかになった成績を以下に示す. 対象:11-32歳の健常者19例(全例右利き)および15-41歳の前側頭葉切除者10例(左切除者6例、右切除者4例)アミタールテストで全例左半球優位). 1)健常者では平仮名刺激を右視野(左半球)に、相貌または視空間点刺激を左視野(右半球)に呈示した時、反対側呈示に比べP300振幅が大であった。 2)ボタン押し反応時間は平仮名刺激で左半球呈示-左半球応答が最短、右半球呈示-右半球応答が最長であり、視空間点刺激では逆の関係を示した。 3)前側頭葉切除者ではP300振幅の低下と言語生および非言語性刺激に対する半球優位性の消失が見られた。特に左側頭葉切除者では平仮名刺激に対して低振幅化と波形不整がみられた。 4)P300潜時は左および右切除者ともに延長し、平仮名刺激では左切除者が、視空間点刺激では右切除者で著明であった。 以上の成績から、視野別刺激事象関連電位(P300)は健常者の言語性または非言語性刺激の認知機能を半球別に評価する方法として有用であり、今後、脳外科治療患者を対象に各種神経心理学的検査と併用することで発展が期待される。
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