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1996 Fiscal Year Annual Research Report

IgA腎症の発症・進展に関与するウイルスの役割についての病態病理学的研究

Research Project

Project/Area Number 06670813
Research InstitutionFukushima Medical College

Principal Investigator

鈴木 仁  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80045682)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鈴木 重雄  福島県立医科大学, 医学部, 助手 (00274960)
久米 一成  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (40254023)
鈴木 順造  福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (20171217)
Keywordsエンテロウイルス / PCR法 / IgA腎症
Research Abstract

[はじめに]IgA腎症の原因は未だ明らかになっていないが、上気道炎や胃腸炎に伴い尿所見が悪化することよりウイルス感染症が病因の一つとして考えられている。エンテロウイルスは腸管系に感染をおこす病因の1つとして一般的であるが、私達はこの中のコクサッキーウイルスB4をマウスに接種することによりIgA腎病類似の病変が得られることを報告した。
今回、PCR法を用いて腎組織内のエンテロウイルスを検出し、IgA腎症の病因との関連について検討を行った。
[対象と方法]平成8年7月から12月まで当院で腎生検を行った30例を対象とした。腎組織は経皮的穿刺により採取し、細切後、蒸留水内に浮遊させ、チオシアン酸グアニジン法を用いてRNAを抽出した。逆転写反応及びPCRは細矢らの報告の通りに行った。3種類のプライマー(プライマー1、プライマー2、プライマー3)をDNAシンセサイザーにて合成し、抽出したRNAを逆転写酵素及びプライマー1、プライマー3を用いcDNAに変換し、PCR反応に供した。これにKCl、Tris-HCl(pH8.3)、MgCl2、dithiothreitol、dXTP、TaqDNAポリメラーゼを加え、熱変性93℃1分間、アニーリング45℃1分間、合成72℃2分間をそれぞれ1サイクルとしPCRを40サイクル行った。次にプライマー2、プライマー3を用い、再度同じ条件でPCRを30サイクル行った。反応液は2%のアガロースゲル上電気泳動を行いエチレンブロマイドで染色し観察した。
[結果]30例中、IgA腎症は10例であり、非IgA腎症は20例(微小変化群6例、紫斑病性腎炎5例、膜性増殖性腎炎3例、半月体形成性腎炎2例、遺伝性腎炎2例、増殖性腎炎1例、間質性腎炎1例)であった。
PCRの結果、IgA腎症10例中3例に陽性バンドを認めたが、非IgA腎症20例からはいずれも陽性バンドは得られなかった。
[考察]IgA腎症の原因抗原は多種のものが考えられているが、そのひとつにエンテロウイルスが関与している可能性が示唆された。

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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