1994 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト毛乳頭と毛包上皮細胞の相互作用(特に毛包増殖因子・誘導因子の追求)
Project/Area Number |
06670867
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
荒瀬 誠治 徳島大学, 医学部, 教授 (90108887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 昭二 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (90253187)
内田 尚之 徳島大学, 医学部, 講師 (30127807)
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Research Abstract |
ヒト毛乳頭細胞(DPCs)の機能を各種方法で追求した。1.ケモタキセルを利用して、毛乳頭細胞(DPCs)の産生する毛包上皮細胞誘導因子の定量化を行ったところ、継代の少ないDPCsは線維芽細胞によりはるかに強く毛包上皮細胞誘導因子を産生していることが判明した(投稿準備中)。2.I型コラゲン膜ではなく、cell culture insertを使用し、DPCsと毛包上皮細胞、DPCsと表皮角化細胞を同時培養したところ、培養毛包上皮細胞、表皮角化細胞の両者とも、plating efficiency、colony growthが促進されたが、程度は毛包上皮細胞のほうが強く影響された。増殖因子は培地内に放出されていることより、DPCsを培養しそのconditioned mediumよりゲル濾過で毛包細胞の増殖を最も促進するフラクションを現在決定中。3.DPCsにカリウムチャネル(KCs)が存在すること、ただしこのKCsはKC opennerであるミノキシジ-ルでは開かないKCであることをパッチクランプ法で確かめ、世界に先駆けて報告した。4.またDPCsは一酸化窒素(NO)を合成する事を確かめ2編にまとめ投稿中である。5.なお、摘出ヒト毛包をコラゲンゲル内で培養すると約1週間毛髪が伸びる。この系でアクチビン、インヒビン、肝細胞増殖因子(HGF),vitamin D3,retinoidなどの影響をみたところ、HGFがヒト毛髪の伸長を促進する事が判明した(発表準備中)。6.エピモルフィンによる毛包形成を期待し、培養毛乳頭細胞と毛包上皮細胞をごく少量のコラゲンゲルで一塊とし、一部は培地内、一部は気相・液相界面で培養し、分散培養細胞よりの毛包形成を試みたが残念ながら毛包は形成されなかった。 以上のことを行ってきたが、予定していた毛母細胞の継代培養には成功せず、現在feeder layerを用いない毛母細胞の継代培養確立に心血を注いでいる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yutaka Nakaya: "Effect of Minoxidil Sulfate and Pinacidil on Single Potassium Channel.Current in Cultured Human Outer Root Sheath Cells and Dermal Papilla Cells" Journal of Dermatological Science. 7. S104-S108 (1994)
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[Publications] 荒瀬誠治: "毛包の生物学(I)" 西日本皮膚科. 56. 758-762 (1994)
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[Publications] 荒瀬誠治: "毛包の生物学(II)" 西日本皮膚科. 56. 1015-1017 (1994)
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[Publications] 荒瀬誠治: "毛包の生物学(III)" 西日本皮膚科. 56. 1182-1186 (1994)