1994 Fiscal Year Annual Research Report
アトピー性皮膚炎におけるサイトカインの発現パターン
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06670870
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
田中 洋一 長崎大学, 医学部, 講師 (20231417)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 彦太郎 長崎大学, 医学部, 教授 (20033045)
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / in situ hybridization / エレ-4 / IFN-γ / Th1 / Th2 |
Research Abstract |
IL-4、IFN-γのcDNAをT7、T3のRNA PolymeraseをもつベクターであるpT7T3 18Uに組み込み、サブクローニングを行い、RNA probe作製用のベクターを得た。Transcription kitsを用い、それぞれのサイトカインの^<35>S-UTPを取り込ませた anti-sense probe、sense probeを作製し、in situ hybridization(ISH)を行った。positive controlとしてphorbol myristate acetate、 ionomycinで刺激した末梢血リンパ球の遠心塗抹標本を作製し、同法を行い、IFN-γのメッセージを得た。現在の所、IL-4はIFN-γに比し、きわめて弱いメッセージしか得られていない。次にアトピー性皮膚炎(AD)患者皮疹部の生検組織を用いてIL-4、IFN-γのISHを行った。5例中2例のAD患者で両サイトカインのメッセージを認めた。IFN-γのメッセージの方が強く、IL-4のメッセージは一部にしか認められなかった。現在、type 1 helper T cell(Th1)の関与する代表的な皮膚疾患である接触皮膚炎をコントロールとして同実験を進めている。またtranslationをみるために同組織の免疫組織染色(APAAP法)が進行中であるが、両サイトカインとも陽性細胞が観察されている。ADのダニ抗原パッチテスト部位より経時的にT細胞のクローニングを行なうと、早期にtype2helper T Cell(Th2)が、後期にTh1が主にクローニングされてくるという報告(Neumann Ch、5th International Symposium on Atopic dermatitis、Lillehammer)もあり、ADにTh1が関与する可能性が考えられる。
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