1994 Fiscal Year Annual Research Report
画像的アプローチによる悪性腫瘍患者の加療中における骨髄予備能の解明
Project/Area Number |
06670895
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
油野 民雄 旭川医科大学, 医学部, 教授 (30019963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秀毛 範至 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50261417)
斉藤 泰博 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70170537)
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Keywords | 骨髄予備能 / 骨髄イメージング / RI標識白血球 / 悪性腫瘍 |
Research Abstract |
^<99m>Tc-白血球の骨髄への集積が、真に骨髄における白血球造成能を反映するか否か、抗癌剤やサイトカイン等を用いて実験的に明らかにすると共に、放射線療法や化学療法等により、骨髄機能抑制が疑われた患者の骨髄予備能を、^<111>InC13と^<99m>Tc-白血球の両イメージングから解明し、かつサイトカイン投与後の骨髄機能回復の有無をも両イメージングから評価することを研究目的とする。と同時に、骨髄機能抑制が認められた患者での、放射線療法や化学療法とによる治療継続の是非を決定しうる可能性に関しても併せて検討することを、今回の研究目的とする。 上記の研究目的に従い、平成6年度中に得られた研究成果のまとめは、下記の如くである。 1.^<111>InC1_3と^<99m>Tc-白血球の両骨髄イメージング用剤の骨髄集積機序の相違の有無に関する検討。 白血球(顆粒球)減少症や骨髄線維症等の一部の疾患で、両イメージング用剤の骨髄への集積パターン間に明らかな相違が見られ、^<111>InC1_3は赤芽球造成能を、^<99m>Tc-白血球は顆粒球造成能を反映する結果が示された。 2.放射線療法や化学療法中、白血球減少が見られた患者群での骨髄予備能の検討。 これらの療法中に、末梢血液中の白血球減少が見られても、^<99m>Tc-白血球イメージングで評価された骨髄予備能は、必ずしも低下を示していないことが明らかにされた。さらに、このような場合、顆粒球刺激因子等のサイトカイン投与により、末梢血液像(白血球)の改善が見られた。 以上、平成6年度中で得られた成果をもとに、これらのイメージング用剤による放射線療法や化学療法の治療継続の是非決定の可能性に関しても、さらに今後引き続き検討を加えていく予定である。
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