1995 Fiscal Year Annual Research Report
脳浮腫領域における脳血流量とその変化が生体に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
06670900
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
細矢 貴亮 山形大学, 医学部, 助教授 (50143102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 清 山形大学, 医学部, 講師 (60134128)
駒谷 昭夫 山形大学, 医学部, 講師 (10107188)
山口 昂一 山形大学, 医学部, 教授 (00091843)
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Keywords | 局所脳血流量 / Xe-CT / ^<133>Xe-SPECT |
Research Abstract |
【背景】当初,脳浮腫のある症例について検討する計画があったが,脳浮腫のある症例が少なかったこと,あっても時間的制約や体動などで十分な検査ができなかった症例が多かったことにより,検討する十分な症例数に達しなかった.また,実際の症例で脳浮腫領域の脳血流量を検討する以前に,Xe-CTにおける正常白質の脳血流量について検討する必要があることが判明した. 【目的】内包後脚における正常の脳血流量を判定し,脳浮腫における脳血流量検討の基礎とする. 【対象・方法】^<133>Xe-SPECTとXe-CTの両者が一ケ月以内に施行され,^<133>Xe-SPECTで局所に異常の認められなかった34例を対象とした.男性15例,女性19例で,年齢は32から80歳(平均59.7歳)である.Xe-CT撮影の際のCTで,内包後脚を同定し,34例,68半球の内包後脚の脳血流量を判定した. 【結果】右内包後脚の平均脳血流量は30.2ml/100g/min,標準偏差4.40であり,左内包後脚の平均脳血流量は30.6ml/100g/min,標準偏差4.12であった. 【結論】Xe-CTで測定した内包後脚の脳血流領値はやや高い値であるが,標準偏差が小さく信頼性が高いことを示した結果と考えられる.今回の検討から,内包後脚のXe-CTにおける脳血流領値は,20から40ml/100g/minを正常範囲とすることが妥当と思われた.今後,脳浮腫症例を蓄積して研究を完遂する予定である。
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