1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06670912
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
小泉 潔 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (80135079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 元司 山梨医科大学, 医学部, 助手 (60230372)
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Keywords | Malignant / Radioimmunotherapy / Monoclonal antibody |
Research Abstract |
悪性リンパ腫に対する放射免疫療法の基礎的検討としてまず用いる抗体の反応性(免疫活性度)を評価した。 ヒトBリンパ腫由来の細胞株(HBL-1)を免疫源として作成されたマウスモノクローナル抗体であるFUN-1(IgG2a)を放射免疫療法に使いうる抗体として我々は選択しており,その反応性を以下の細胞ないし組織を抗原として用いることにより検討した.1)免疫原として用いたHBL-1培養細胞,2)異なるヒトBリンパ腫由来細胞株(HBL-2),3)手術により摘出されたヒト腹腔内正常リンパ節.各材料をPLP固定後、切片を作成しPAP法により反応性を評価した.なお,抗体の対照として市販のBリンパ球表面抗原の一つであるCD20を用いた。 結果はFUN-1とHBL-1との反応性は非常に良好であり,1000倍希釈を行っても細胞の膜はよく染まった.それに対し,FUN-1とHBL-2の反応性は不良であり,非特異的に壊死傾向のもののみが染まった.FUN-1と正常リンパ節との反応性は、明瞭な陽性像を呈していた。対照としたCD20とHBL-1との反応性は膜において染まっており反応性が認められた。CD20とHBL-2との反応性は見られなかった。CD20と正常リンパ節との反応性は濾胞およびその周囲に認められた。 以上,FUN-1はHBL-1と反応することが確認されたが、これはモノクローナル抗体作成の免疫源であることは考えると当然の結果である。ただ,正常のリンパ節とも反応したことはこの抗体がBリンパ腫に必ずしも特異的ではないということを示すものである。
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