1996 Fiscal Year Annual Research Report
経静脈的肝内門脈静脈短絡術による門脈圧亢進症に関する基礎的・臨床的研究
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06670931
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Research Institution | OSAKA CITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
中村 健治 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (00145781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高島 澄夫 大阪市立大学, 医学部, 講師 (40187951)
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Keywords | 門脈圧行進症 / 消化管出血 / 難治性腹水 / 経静脈的肝内静脈門脈短絡術 / 門脈圧減圧 / 経カテーテル治療 |
Research Abstract |
頸静脈的肝内門脈静脈短絡術は食道静脈瘤による吐血、下血や難治性腹水を引き起こす門脈圧亢進症に対する新しい治療法であるが、その適応と選択についての詳細な研究はほとんど見られないのが現状である。本法施行に当たり最も重要なことは短絡路と門脈圧減圧効果との関係を知ることであるが、これについての基礎的研究はほとんど見られない。本研究の目的は短絡路の直径と門脈圧減圧との関係を実験的に検討すること、および臨床的には手技の容易化と術後の変化やその管理について検討し、さらに肝癌合併例に対する適応などについて検討した。 実験的研究では実験動物を用いてRoschらの方法に準じて肝内に直径が6mm, 8mmおよび10mmの自作の金属ステントを挿入し門脈-肝静脈短絡路を作成した。その結果、短絡路直径と門脈圧減圧との間に相関関係のあることが明らかとなり、門脈像との比較により適切なステント直径は8mmであるとの結論を得たが、従来まったく報告がなく、新知見と考えられる。臨床研究は現在55症例が集積されたが、消化管出血例では%、難治性腹水例では%で本治療が奏功した。金属ステントは直径8mmおよび10mmの2種を用いたが、10mm径の使用例は門脈圧減圧が大で、治療効果も高く臨床例においてはより適切と考えられた。一方、肝癌合併例は15例あったが、本治療の適応は1.穿刺経路に腫瘍のないこと、2.腫瘍が他治療によりコントロールされていること、3.予後規定因子が門脈圧亢進症であることの3点が満たされた場合のみあると考えられた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 中村健治: "TIPSは門脈圧亢進症の治療に有効か?" 日本医放会誌. suppl. 54. 12-15 (1994)
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[Publications] 中村健治: "門脈圧亢進症に対するIVR 1.拡張術" 日本血管造影IVR誌. 9. 253-255 (1994)
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[Publications] KENJI NAKAMURA: "Portal decompression after transjugular intrahepatic portosystemic shunt" 日独医報. 37. 144-145 (1992)
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[Publications] 中村健治: "Transjugular Intrahepatic Portosystemic Shunt (TIPS)-11例の治療経験とその考察-" 日本消化器会誌. 91. 171-179 (1994)
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[Publications] 中村健治: "肝癌合併例に対するTransjugular Intrahepatic Portosystemic shunt" 日本医放会誌. 55. 187-189 (1995)
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[Publications] 中村健治: "経直腸門脈シンチグラフィーを用いたTIPS前後の評価" 日本医放会誌. 55. 257-259 (1995)
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[Publications] KENJI NAKAMURA: "Transjugular Intrahepatic Portosystemic Shunt using spiral Z-stent" J Vasc Interv Radiol. 28. 135-142 (1995)