1994 Fiscal Year Annual Research Report
脳神経細胞内情報伝達の核医学的描画を目的としたポジトロン薬剤の開発
Project/Area Number |
06670946
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
佐々木 徹 (財)東京都老人総合研究所, ポジトロン医学研究部門, 研究員 (30158927)
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Keywords | 細胞内情報伝達系 / PET / 脳 / アデニル酸シクラーゼ / プロテインキナーゼC |
Research Abstract |
アデニル酸シクラーゼの関与する細胞内情報伝達系イメージング剤の開発標識薬剤の合成研究-〔〃c〕アセチルクロライドによる脱アセチルフォルスコリン標識位の制御を試みた結果、1位のアセチル化には反応溶剤をジクロロメタンとし、baseにDBUを用いることが有効であることを見い出した。また、7位のアセチル化には反応溶剤にトルエンを用いると良いことが分った。インビトロにおける評価-上述の研究において複生成物として得られた1-アセチル-7脱アセチルフォルスコリンのフォルスコリンの結合部位への親知性をラット脳膜画分を用いて検討し、1-アセチル-7脱アセチルフォルスコリンは、フォルスコリンと極めて類似した物性を有するが、フォルスコリン結合部位に親知性を示さず、フォルスコリンのネガティブコントロールとして有用であることが示唆された。また、同化合物はアデニル酸シクラーゼ活性化能も有さないことが示された。 イノシトールリン脂質の関与する細胞内情報伝達系イメージング剤の開発スタウロスポリン(プロテインキナーゼc阻害剤)の誘導体UCN-01の〃Cメタノールを用いた標識化を検討し、最適な反応条件を見い出した。同様にUCN-01のネガティブコントロールに成り得るUCN-02のメチル化にも成功し、今後2つの化合物の動物体内分布を検討して行く予定である。
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