1994 Fiscal Year Annual Research Report
初発分裂病者の15年長期転帰に関わる社会・心理学的要因に関する研究
Project/Area Number |
06670966
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
高田 浩一 長崎大学, 医学部, 助手 (70253664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 祐士 長崎大学, 医学部, 助教授 (40010318)
太田 保之 長崎大学, 医療技術短期大学部, 教授 (50108304)
中根 允文 長崎大学, 医学部, 教授 (80039833)
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Keywords | 精神分裂病 / 長期転帰 / 追跡調査 / 社会心理学的要因 / 構成面接法 / 評価者間信頼性 |
Research Abstract |
1.対象の分裂病者やその家族に対して面接調査をする使用する際に使用する、構成面接法とその評価の評価者間信頼性を確立するため、実際に面接を行う精神科医において、演習を繰り返し、以下のように充分な一致率(評価項目の性質により、Intra Class Correlation(ICC)、Pairwise Agreement Rate(PAR)などで算出)を得た。 (1)現在症診察表(PSE):ほぼ全ての項目で一致率は0.7以上、平均0.91。(2)物質濫用評価:全項目で0.8以上、平均0.96。(3)心理学的障害評価(PIRS-II):ほぼ全項目で0.7以上、平均0.91。(4)陰性症状評価尺度(SANS):項目によって一致率は0.52〜0.93に分布し、平均0.67。(5)Life Chart Schedule:ほぼ全ての項目で、0.7以上、平均0.91。(6)能力障害評価尺度(DAS):ほぼ全ての項目で0.7以上、平均0.89。 2.実地の対象者・家族調査は、平成7年2月末時点で、終了30例(死亡2、脱落6、評価終了22)、現在調査中28例(現在または最終の受診施設が判明し、接触可能性がある者で、このうち、死亡4例、調査協力可能10例程度)、追跡不能49例(最終的な電話調査等で生命転帰等の判明する可能性も含まれている)である。調査終了分については、電算機への入力済みだが、追跡調査が終了していないので解析作業は未着手である。 平成7年度の計画: 4月までに、107例全ての対象者について、調査終了か(面接評価、死亡例調査、拒否者調査のいずれか)、あるいは、追跡不能か、が確定するので、その後、これまでの追跡調査で得られている社会・心理学的諸要因と、今回の結果(症候学的転帰および社会的転帰等)との関連について解析を行い、学会および誌上で発表する。
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