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1994 Fiscal Year Annual Research Report

インスリン受容体基質IRS-1遺伝子とその糖尿病における異常の解析

Research Project

Project/Area Number 06671042
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

荒木 栄一  熊本大学, 医学部, 助手 (10253733)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 七里 元亮  熊本大学, 医学部, 教授 (00028515)
岸川 秀樹  熊本大学, 医学部・附属病院, 助手 (30161441)
Keywordsインスリン受容体 / 糖尿病 / IRS-1 / 遺伝子 / ポリモルフィズム
Research Abstract

IRS-1は、インスリン受容体チロシンキナーゼの主要な基質であり、細胞内でインスリンの多様なシグナルを伝達していると考えられる。しかし、このIRS-1の糖代謝における役割はいまだ明らかではなく、また、糖尿病とIRS-1遺伝子異常との相関もいまだ検討されていない。そこで、本研究では、糖尿病とIRS-1遺伝子について、以下の1〜3の検討をおこなっている。
1.PCR-SSCP解析を用いたヒトIRS-1遺伝子ポリモルフィズムの同定
(1)IRS-1遺伝子翻訳領域のSSCP解析の条件の決定:患者末梢血より抽出したgenomic DNAをPCRの鋳型として用いた場合、1回のPCRでは増幅効率が悪いため2回のPCRを行いPCRの条件を検討し、SSCP解析の条件を決定した。
(2)糖尿病患者47名コントロール47名のSSCP解析にて7つのSSCPポリモルフィズムを同定した。
2.IRS-1遺伝子ポリモルフィズム領域の塩基配列の決定
(1)1で同定した7つのSSCPポリモルフィズムのうち1つは3931番目の塩基G→Aの変異することによる971番目のアミノ酸グリシンがアルギニンへの変異と確認された。
(2)また、2895番目の塩基C→Tへの点変異を検出した。他の5つについては現在シークエンスを行い解析中である。
3.糖尿病とIRS-1遺伝子ポリモルフィズムとの相関の検討
(1)同定した971番目のポリモルフィズム(G971R)についてはPCR-RFLP解析が可能であったので糖尿病患者100名コントロール60名で検討を行った。その結果、糖尿病100名中5名コントロール60名中2名にこの変異をヘテロにもつ例を検出した。
(2)糖尿病・コントロール両群間に出現頻度の統計的な有意差はなかったが、G971R変異を持つ糖尿病群において、euglycemic clamp法によるインスリン感受性検査にて4名中3名にGIR2.2-3.4mg/kg/minとインスリン抵抗性を認めた。
今後、変異IRS-1を持つ家系における糖尿病との相関の検討及び同定した変異IRS-1の糖代謝に及ぼす影響を検討する必要があると考えられる。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] Eiichi Araki: "Structure and regulation of the insulin receptor substrate-1(IRS-1)" Pathogenesis and Treatment of NIDDM and its Related Problems(Elsevier Science B.V.). 13. 243-249 (1994)

  • [Publications] 荒木 栄一: "インスリン受容体基質IRS-1遺伝子とプロモーター領域の解析" 日本臨床. 52. 2659-2664 (1994)

  • [Publications] 七里 元亮: "Insulin Receptor Substrate-1(IRS-1)遺伝子とプロモーター領域の解析" 日本内分泌学会雑誌. 71. 21-26 (1995)

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Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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