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1994 Fiscal Year Annual Research Report

免疫グロブリンアミロイドーシスの発症におけるL鎖上の糖鎖の役割

Research Project

Project/Area Number 06671103
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

鍵本 忠  熊本大学, 医療技術短期大学部, 教授 (30040273)

KeywordsBJP / 三本鎖糖鎖 / 骨髄腫 / 腎障害
Research Abstract

Bence Jones protein(ベンスジョーンズタンパク,BJP)を伴う多発性骨髄腫10症例とBJPを伴うplasma cell leukemia 1症例の尿よりBJPの精製を行った。5〜10mgの同タンパクを分取し,4過程の酵素処理と4過程のカラムによる糖鎖の精製分離を行った。
提供されたBJPのサブタイプはκ型7症例,λ型4症例であったが,その全症例において5種類の糖鎖が存在することが明らかになった。この糖鎖の内訳は,2本鎖が3種類,3本鎖が2種類であった。3種の2本鎖はすべてλ型BJPにのみ存在すると報告されてきたが,κ型にも同様に存在することを,本研究代表者は明らかにしたことになる。3本鎖はBJPには存在しないと言われていたが,κ型λ型両方に存在することを初めて明らかにした。これら糖鎖の臨床血液学的意義について検討したところ,trigalactosylated and afucosylated triantennary(fucose結合のない3本鎖糖鎖)のみが臨床血液学的意義のあることが明らかになった。
即ち,この3本鎖は,骨髄腫患者の血清クレアチニンと負の相関を示す(P=0.015,R=0.7078)ことが明らかになった。
一般に血清クレアチニンとBUNは,腎障害の程度を示すパラメータとして知られ,且つ,同者は正の相関を示すことも周知のことである。本研究11症例のBUNと血清クレアチニンも正の相関(P=0.006,R=0.8068)を示し,これらと略々同等の係数で相関することは,腎障害(骨髄腫における)の予後を計る有力なパラメータであることを示している。更に,骨髄腫におけるcast nephropathyがBJPの沈着によるものであることから,この3本鎖糖鎖をもつBJPが尿中排泄され難いことを示唆している。このことは,本研究の目的であるAL-am-yloidosisにおけるBJP糖鎖の役割が,重要であることを証明している。更に,症例数を増やして研究を継続中である。

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Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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