1994 Fiscal Year Annual Research Report
腹腔内留置シリコンシートと皮下埋め込み式リザーバーによる癌性腹膜炎治療
Project/Area Number |
06671230
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
吉野 肇一 東京歯科大学, 市川総合病院外科学講座, 教授 (10101982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 信二 東京歯科大学, 市川総合病院外科学講座, 助手
大森 泰 東京歯科大学, 市川総合病院外科学講座, 講師 (00169070)
竹中 能文 東京歯科大学, 市川総合病院外科学講座, 講師 (40129523)
小野 成夫 東京歯科大学, 市川総合病院外科学講座, 助教授 (20124943)
田中 豊治 東京歯科大学, 市川総合病院外科学講座, 助教授 (80085810)
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Keywords | 癌性腹膜炎 / 抗癌化学療法 / 腹腔内抗癌剤投与 |
Research Abstract |
1.腹腔内留置シリコンシートの作製 シートは、中央部に内径0.25mmの管を持つ厚さ0.25mm、大きさ280X210mmの薄膜で、片面に5〜6枚の前垂れ様シート片を接着、固定した。中央部の細管およびシートには直径1.4mmの小孔が多数存在し、その小孔を通じ、かつ、前垂れ様シート片を伝わって、細管に注入された薬剤が腹腔内に広く拡散することを企てた。薬剤が腹腔内全域に拡散することは、臨床例において、患者からインフォームドコンセントを得た後に、開腹術後2週目に、ウログラフィン1/2X生理食塩液希釈液によるエックス線造影で確認された。 2.臨床治験 患者からインフォームドコンセントを得た後に、本治験を行った。 (1)対象・方法:腹膜播種性転移を認めた胃癌8例、平均年齢67歳、初回治療6例、術後再発2例、1例に胃切除、2例に胃空腸吻合、5例に単開腹を施行し、シートを留置した。中央部細管には薬剤注入用リザーバーを接続し、同リザーバーを腹部皮下に埋没した。抗癌剤(CBDCA 150mg、VP-16 100mg)を、術当日または術後1週目よりリザーバーを介して注入した。1X/週で、連続4週投与を1ク-ルとした。1ク-ル終了後、退院とし、以後、外来投与とした。 (2)成績:全例に、腫瘍の消失、腫瘍マーカーの下降、全身状態の改善、腹部腫瘍の一部縮小を認め、7例(77.8%)が退院したことから、本治療はQOLの改善に大きく貢献したと考えられた。
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