1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06671336
|
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
森 渥視 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80026971)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手塚 則明 滋賀医科大学, 医学部, 医員
岡田 慶夫 滋賀医科大学, 医学部, 学長 (10106825)
|
Keywords | 生物肺 / 灌流固定 / 人工肺 |
Research Abstract |
以下の二種類の方法により灌流固定肺の肺機能を評価した。固定液としては、昨年度までの検討で最も良好なガス交換能が得られた4%パラホルムアルデハイド、0.325%グルタールアルデハイド混合液を使用した。同液による灌流固定後の肺組織は、光顕・電顕的にも膜構造の温存度が最も優れていた。 1)mechanical oxygenatorをdeoxygenatorとして組み込んだ回路による生体外灌流実験: 昨年度の報告書でも述べたようにmechanical oxygenatorの容量の問題や血栓形成のコントロールが困難で、安定した成績が得られなかった。しかし、少数例ながら数時間に渡り十分なガス交換能が得られたことは注目に値する。 2)灌流固定肺による生体内灌流実験: 成犬左肺の肺動脈、肺静脈に送血、脱血管を各々挿入し、4%パラホルムアルデハイド、0.325%グルタールアルデハイド混合液を1時間灌流し左肺の灌流固定を行った。引き続き、十分量の肺保存液を灌流し固定液の洗い出しを行った。両肺換気時、右肺門結紮時の肺動脈圧、気道内圧、血液ガス値などの詳細については別紙で報告する。 当該年度のまとめ 固定液による灌流固定では長時間のガス交換能は生体外、生体内いずれにおいても維持不可能と考えられた。今後、ガス固定や乾燥固定など別の固定法を追求していく必要がある。
|