1994 Fiscal Year Annual Research Report
トレハロースを含有する肺保存液(ET-K液)における培養内皮細胞の生存能力の検討
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06671339
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
乾 健二 京都大学, 胸部疾患研究所, 講師 (10193567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横見瀬 裕保 京都大学, 胸部疾患研究所, 助手 (80231728)
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Keywords | トレハロース / dye exclusion法 / MTT assay法 / 内皮細胞 / ET-KYOTO液(ET-K液) |
Research Abstract |
1.dye exclusion法を用いた形態的な評価 48時間冷保存後の内皮細胞の生存率は、Euro-Collins液の29.3±2.5%に対して、ET-K液は49.5±4.7%、IT-K液は59.6±8%、UW液は55.3±7.7%であった。ET-K液、IT-K液、UW液の3者と、Euro-Collins液の間には統計学的有意差が認められた。ET-K液、IT-K液、UW液の3者間には統計学的有意差が認められなかった。 2.MTT assay法を用いた機能的な評価 168時間後まで24時間毎に評価を行った。48時間冷保存後の内皮細胞の生存率は、ET-K液がEuro-Collins液を統計学的に有意に上回り、72時間冷保存後にはET-K液、IT-K液ともにEuro-Collins液を統計学的に有意に上回った。また120時間冷保存後にはET-K液がUW液を統計学的に有意に上回り、その差は観察した168時間後まで認められた。IT-K液、UW液の間には観察期間中統計学的有意差が認められなかった。 3.現在までに得られた結論 in vitroの内皮細胞の生存能力に関して、ET-K液、IT-K液はEuro-Collins液より優れ、UW液と少なくとも同等の有用性があることを証明した。更に長期冷保存ではET-K液がUW液より優れている可能性が示唆された。
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