1995 Fiscal Year Annual Research Report
左室拡張期弾性率のPre-conditioningによる変化
Project/Area Number |
06671355
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Research Institution | KYOTO PREFECTURAL UNIVERSITY OF MEDICINE |
Principal Investigator |
戸田 省吾 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (80201656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相馬 彰 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20254352)
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Keywords | 拡張期 / 心機能 / 弾性 / 粘性 / 虚血 |
Research Abstract |
平成6年度に発表したデータをもとに(循環器科、第37巻5号、1995、日本胸部外科学会総会、1994、日本生理学会総会、1994、アジア心臓血管外科学会総会1994)、段階的に増加する虚血浸襲を加え本研究の主題である時間的変化に関する基礎データを集めた。その結果興味深いことに左室拡張能の時間的変化は数時間の単位で虚血浸襲が一定でも変化し、かつ弾性率と粘性率ではまったく異なった変化をした(世界心臓学会、1994、日本胸部外科学会総会1995、国際心不全シンポジウム、1995、日本生理学会総会、1995)。以上の実験結果を踏まえ虚血侵襲後の弾性率の変化の時間依存性を鑑みて、当初予定していたpre-conditioningの条件決定には虚血浸襲後の経時的な拡張能の変化に関するデータが必要であると判断した。そこでそれまでのデータを解析した結果pre-conditioningのような軽度の虚血侵襲の際には時間依存性の程度が不安定でありもっと強い虚血侵襲の方が安定した時間依存性を認めることが推測されたため平成7年度にイヌを用いて冠状動脈の前下行枝領域に20分の完全温阻血を加えていわゆるmyocardial stunningの状態での拡張能変化を調べることとした。全16頭に対し実験を行いその生理学的検討を行うとともに、組織学的検討を半定量的に行うために新たな画像解析ソフトを西独より購入し(Jandel Scientific Gmbh.,SigmaScanPro)、一部の報告でmyocardial stunningの際に超急性期にも認められるという結合組織の変化について検討を加えるべく実験を進めた。実験は年度内に終了したが、上記の解析ソフトが海外発注のため本年2月に届いたところであり、近日中に論文にまとめるべく解析を急いでいる段階である。
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Research Products
(1 results)