1994 Fiscal Year Annual Research Report
放射線増感化学療法と術中照射療法の併用による悪性gliomaの治療
Project/Area Number |
06671380
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
坂井 昇 岐阜大学, 医学部, 助教授 (10021487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 裕志 岐阜大学, 医学部附属病院, 医員
原 明 岐阜大学, 医学部, 助手 (10242728)
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Keywords | SCG assay / radiosensitivity / malignant glioma / PCNA / MIB-1 / p53 |
Research Abstract |
その1)悪性gliomaの放射線感受性を評価するため、single cell gel electrophoretic(SCG)assasyをこれまでに22例の悪性glioma(G3-G4;21-74歳の男15例女7例)に対して行い治療効果との相関を検討した。さらに放射線影響治療後の腫瘍再発や放射線感受性に影響すると考えられる免疫組織化学的検索によるPCNA、MIB-1、p53との相関を検討した。 結果;(1)一定時間DNA damageをrepairさせた後のSCG法により検出されたDNA damageをDNA damage index(DDI)であらわし比較すると放射線感受性をよく表現する傾向が認められ、各々の腫瘍のDDIは10.5%-51.1%であった。手術放射線治療終了後、3カ月、8カ月の時点で、DDIは再発群と非再発群の間にt検定にて有意差が認められた。PCNA、MIB-1陽性率は再発群と非再発群の間に有意差は認められず、放射線感受性の予測には適当でなかった。(3)p53は22例中8例に発現し、予後の良い若年者群4例と早期に再発した高齢者群4例に分けられ、両群の間には放射線感受性を評価するうえで有意差ありとする傾向を示した。 その2)ヒト悪性glioma細胞株A172とT98Gを用いてMTT assayおよびSCG assayにて、放射線単独およびcisplatin(CDDP)併用時を比較し放射線感受性増感効果を検討した。MTT assayではCDDPにて前処理後放射線を負荷した群では、放射線単独に比較してA172では8Gy照射時に78.3%(p<0.01)、T98Gでは2Gy照射時に80.9%(p<0.05)と細胞生存率の有意な低下が認められた。SCG assayではDDIに有意差が認められた。以上からMTT assayとSCG assayにて放射線放射線増感効果の検討が可能であることが示唆され、また低用量のCDDPが放射線増感効果を有することが推察されている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Akira Hara: "Asingle cell gel electrophores is technique for the detection of DNA damage induced by ACNV,an alkylating agent or irradiation in murine glioma cell lines" Neurological Research. 16. 234-240 (1994)
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[Publications] Akira Hara: "Remission of Recurrent Primary Intracranial Malignant Lymphoma after High-dose Intra-arterial Corticosteroid Administration and Intra-arterial Chemotherap," Neurologia medico-chirurgica. 34. 700-703 (1994)