1994 Fiscal Year Annual Research Report
カイニン酸てんかんモデルにおける遺伝子発現と遺伝子治療の試み
Project/Area Number |
06671391
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
近藤 慎二 鳥取大学, 医学部・附属病院, 助手 (60192069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紙谷 秀規 鳥取大学, 医学部・附属病院, 助手 (70194967)
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Keywords | カイニン酸 / てんかんモデル / immediute early gene |
Research Abstract |
カイニン酸てんかんモデルにおける海馬錐体細胞死には、アポトーシスに関連する遺伝子の発現・増加があると予想され、Fas,c-fos,c-mycなどについて組織、分子生物学的手法を用いて研究を行った。 ウィスター系ラットを用い、左扁桃核に定位的にカイニン酸を微量注入し、てんかんモデルを作製した。そのラットを経時的(3、6、24、3日、・・・2ヶ月)に脳を取り出し、Fas,c-Fos,c-Mycの抗体で免疫染色を試みた。まだ、3日目までしか行っていないが、同側海馬に陽性所見が見られた。現在、3日目以降の検体について組織学的検討を行っている最中である。 分子生物学的検討では、組織学的検討と同様に、経時的に脳を取り出し凍結させスライスし、手術用顕微鏡下にCA1・CA2、CA3・CA4、歯状回に分けて摘出した。数匹分を一つにして、Northern blotting法にてFas,c-fos,c-mycなどの発現を検討しようとしたが、脳摘出時の方法が適切でないのか十分な量のRNAが得られず上記immediate early geneの発現は確認できていない。 また、Northern blotting法を行う際、現状ではR1を用いた検出法しか行っていないが、R1を使用することで様々な制約を受け、研究を円滑に進めることができていない。そこで、最近は、R1を用いないDIGシステムの利用に切り替え、その手法を確立することにしている。DIGシステムによるNorthern blottingだけでなく、更に、in situ hybridizationにまで発展させることができれば、今後の研究に有益であると考えている。
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