1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06671421
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Research Institution | Teikyo Univ.School of Med. |
Principal Investigator |
金光 秀晃 帝京大学, 医学部, 講師 (10129992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 晃 帝京大学, 医学部, 教授 (80111532)
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Keywords | 局所脳虚血 / ラット / 砂ネズミ / クラスリン / トランスフェリン / トランスフェリン受容体 / ヘムオキシゲナーゼ / 鉄 |
Research Abstract |
昨年度、一昨年度の実験より、局所脳虚血、全脳虚血後6時間-8週までは、鉄沈着、クラスリン・トランスフェリン・トランスフェリン受容体抗体による免疫組織化学的方法、ヘムオキシゲナーゼのin situ hybridizationの結果は正常ラットと相違がなかった。従って、今年度は脳虚血モデルを遅発性神経細胞死(delayed neuronal death)の概念が確立している砂ネズミの前脳虚血に変更して、海馬を含む横断面について、正常砂ネズミと前脳虚血群(虚血後6時間、1、2、3、4日の5群)で、鉄沈着、クラスリン、トランスフェリン、トランスフェリン受容体の抗体を使用した免疫組織化学的方法、ヘムオキシゲナーゼ1とヘムオキシゲナーゼ2のオリゴヌクレオチドを使用したin situ hybridizationとin situ RT-PCR hybridizationにより比較検討する事により虚血脳における脳内の鉄の分布ならびに代謝を調べた。 砂ネズミの両総頚動脈閉塞モデルでの検討では鉄染色、免疫組織化学法によるクラスリン、トランスフェリン、トランスフェリン受容体、in site hybridizationとin situ RT-PCR hybridizationによるヘムオキシゲナーゼ1とヘムオキシゲナーゼ2のmRNAともコントロール(正常群)に比較して虚血群において、著しい差は検出できなかった。 従って、砂ネズミの前脳虚血モデルによる脳虚血でも鉄沈着、鉄代謝は神経細胞死には直接関与していないと思われる。
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