1994 Fiscal Year Annual Research Report
脳機能画像(Functional MRI)による脳神経疾患の解析
Project/Area Number |
06671427
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Research Institution | Meiji College of Oriental Medicine |
Principal Investigator |
田中 忠蔵 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 教授 (80163541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅田 雅宏 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 講師 (60223608)
樋口 敏宏 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 助教授 (80218700)
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Keywords | Functional MRI / Cerebral Perfusion / Deoxy-Hb / EPI |
Research Abstract |
脳機能画像による神経疾患の解析を行う目的で、平成6年度は、以下の研究を行い結果を得た。 臨床研究として、 1.手指の運動負荷に伴う大脳運動野の脳機能画像の測定を確立した。 2.複雑な手指の運動に伴う大脳前運動野・捕捉運動野の脳機能画像による検討を行った。 3.脳機能画像を推計学的に表示するために、交差相関法による画像処理を行い、脳の賦活部位を有意な危険率で求めた。 4.知覚刺激による大脳知覚野の脳機能画像の確立を行なったが、この際、被験者の動きを伴わない温熱刺激が知覚刺激として最適であることがわかった。 5.脳機能画像の基礎的検討を行い、血液中のOxy-,Deoxy-hemoglobinの相対的な割合が脳賦活に伴った信号変化に影響する事を検証したが、脳賦活に伴う血液量(循環量)の影響が否定できなかった。 一方、実験MR装置では、脳機能画像の基礎的検討として、Functional MRIのパルスパラメーターの最適化を行うためにモデル実験を行なった。 1.Gerbilの一過性脳虚血モデルでは、Gradient Echo法で虚血に伴うDeoxy-Hbの増加によって脳組織の信号強度が著しく低下することを経時的に捉えることができた。 2.Wistarラットの低酸素脳症では、Gradient Echo法より優れた時間分解能を有するEPI(Echo Planar法)が最適であることを見いだし、今後の臨床応用のための基礎的検討を行った。 3.局所脳潅流画像(Cerebral Perfusion Imaging)は、このEPIを利用した造影剤の投与による方法を検討し、Tr:300msecのおよそ毎秒約3枚の画像収集による時間分解能で造影剤のPerfusionが検討できた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 成瀬昭二: "磁気共鳴法による脳代謝測定" 神経研究の進歩. 38. 286-300 (1994)
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[Publications] 成瀬昭二: "脳機能の非侵襲的計測:MRI/Sによる測定" BME. 8. 2-16 (1994)
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[Publications] S.Naruse: "Cerebrospinal Vascular Disease" Springer-Verlag Tokyo, 28 (1994)