1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06671441
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
宗田 大 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (50190864)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高久田 和夫 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (70108223)
山本 晴康 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (10092446)
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Keywords | 軟部組織 / 治癒過程 / 力学的刺激 / 力学的強度 / 靭帯再建手術 |
Research Abstract |
平成7年度はSDラットの膝蓋腱骨複合体を対象とした持続的繰り返し張力刺激装置を用いた実験系の確立し、張力刺激の頻度が靭帯治癒過程においてどのような影響を与えるかを明らかにする目的で研究を進めた。 持続的張力刺激装置は膝蓋腱を特製のフレーム内に固定し、NiTiバネを用いて100グラムの一定の張力を与え、エア-コンプレッサーを動力源とした繰り返し刺激装置を開発し、フレーム内のワイヤーを前後に7mmの範囲で繰り返し移動させ100グラムの一定張力を調節性をもって膝蓋腱に与えられる実験装置を開発した。コンプレッサーにタイマーを設置し、装置のon/offを自由に調節できるようにした。 まず膝蓋骨骨複合体に張力を与えない非張力群と正常群、1日3回15分刺激群、1日1回15分刺激群、1週間2回15分刺激群を組織学的に検討し、刺激頻度の高い群で移植後4週での移植腱周囲からの細胞浸潤が活発で線維芽細胞が細長い傾向を認めた。 力学的検討の初回実験として非張力群と正常群との引っ張り試験を行い、両群間の強度に統計学的な差のあることを明らかにした。持続的張力刺激の頻度の違いによる靭帯の治癒過程における靭帯強度の維持の程度を検討するために、刺激頻度を変化させた3群を作成し、検討を継続中である。数が少ないため統計学的検討はできないが張力刺激群は非刺激群よりも強度が高い傾向が示唆されている。各群の実験対象数を増すことにより目的の成果が上がることが期待される。
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