1995 Fiscal Year Annual Research Report
腎性骨異栄養症における骨改変機構の硬組織学的、超顕微的分析と骨代謝因子の解明
Project/Area Number |
06671491
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Research Institution | Tokyo Women's Medical College |
Principal Investigator |
伊藤 達雄 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50111422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 強中 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50231288)
高石 雅 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80179407)
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Keywords | 骨形態計測 / 慢性腎不全 / 血液透析 / 二次性副甲状腺機能亢進症 / 腎性骨異栄養症 / 線維性骨炎 / 骨代謝 / 画像解析装置 |
Research Abstract |
慢性腎不全による血液透析患者のうち、多様な病態を示す腎性骨異栄養症患者の腸骨骨生検(35例)を行い、同症の骨改変機構を解明している。我々は通常のMGAM-4300システムに比し、はるかに正確性の高い自動画像解析装置(Luzex F)を使用し、骨形態計測の自動化を開発した。この骨形態計測の自動化により計測の簡略化、時間の短縮、精度の向上、標本の統一性、測定者間での測定誤差の減少が測れた。しかし現在自動計測できるparameterはTissue Volume, Bone Volume, Osteoid Volume, Bone Surface, Osteoid Surfaceなどstatic parameterに限られ、dynamic parameterは依然‘なぞり'の作業を要する。また硬組織標本の染色性の一定化。測定時間の短縮など問題点も残存している(既発表)。これまで腎性骨異栄養症の組織所見は、線維性骨炎、骨軟化症、骨低形成症および混合型に分けられてきた。今回の症例もこの4組織に大きく分類された。我々は特に二次性副甲状腺機能亢進症で副甲状腺切除を余儀なくされた患者を検討(21例)した。その結果、これまで線維性骨炎と画一的に言われていた病態は線維組織量、蛍光標識率から3型に分類されるべきで、これにより手術の適否を決定できるか可能性がある。またPolymerase Chain Reaction(PCR法)による半定量的IL-1,4,6の各病態別の発現率の違いは線維性骨炎でその発現率が最も高く、骨軟化症、骨低形成症では有為に低かった。しかし正常の骨でも発現するものがあり、今後はより正確な定量性を持った検査方法が必要である。各種病態における骨構成細胞の違いを電子顕微鏡で検討したが、現在のところ細胞内器官などでの明瞭な差異は認められていない。
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