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1994 Fiscal Year Annual Research Report

癒着性脊髄くも膜炎に関する実験的研究

Research Project

Project/Area Number 06671493
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Research InstitutionFujita Health University

Principal Investigator

吉沢 英造  藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (60084555)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小林 茂  藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (80234821)
中井 定明  藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (10247645)
Keywords脊髄 / くも膜炎 / 脊髄空洞症 / 血液・脊髄関門
Research Abstract

脊髄空洞症は、発症メカニズムとして癒着性くも膜炎の存在が指摘されているが、その病態については不明な点が多い。今年度は成兎を使用し、全麻下に対象群として椎弓切除のみを行った群とクモ膜下腔内にカオリンを注入し癒着性くも膜炎を発症せしめた郡を作成した。そして、4カ月後にトレーサーとしてエバンスブルーアルブミン(EBA)を静注し、髄内の血管透過性の変化を蛍光顕微鏡下に観察した。組織学的にはHE・LBF-PAS染色を行い光学顕微鏡下に観察した。その結果、カオリン肉芽腫が脊髄全周にわたりくも膜下腔を閉塞した例では高率に空洞が発生し、灰白質を中心にEBAの血管外漏出がみられ髄内浮腫が存在した。組織像で髄内に形成された空洞には2つのタイプが存在し、中心管の拡大した例(Hydromyelia)と中心管との交通はなく、髄内の組織壊死後に空洞の発生した例(Sylingomyelia)が存在した。一方、カオリン肉芽腫が脊髄背側に限局しくも膜下腔の全周性閉塞に至らなかった例では脊髄中心管の明らかな拡大を認めなかった。これらの事実は、阻血よりも静脈の灌流障害による鬱血が髄内浮腫の発生に深く関与していることを証明している。今回の実験ではカオリン肉芽腫が脊髄全周にわたりくも膜下腔を閉塞した例で初めて空洞が発生し、灰白質を中心に髄内浮腫が存在した。この髄内浮腫の出現には、くも膜下腔全周がカオリン肉芽腫によって占拠され、その結果生じた静脈の灌流障害が深く関与していると考えられた。

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Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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