1994 Fiscal Year Annual Research Report
吸入麻酔薬が肝ミクロソーム電子伝達系に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
06671525
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤井 宏融 広島大学, 医学部, 講師 (60034021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
弓削 孟文 広島大学, 医学部, 教授 (40034128)
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Keywords | 吸入麻酔薬 / 代謝活性 |
Research Abstract |
イソフルレンの薬物代謝代謝活性に与える影響を検討するために,モルモット肝ミクロソームとNADPHの反応系を用いて,ハロセンの還元反応,ハロセンの還元反応,四塩化炭素の還元反応,アニリンの水酸化反応及びアミノピリン脱メチル化反応のミカエリスメンテン係数と最大速度に及ぼすイソフルランの影響を調べ,以下の結果を得た. 1.ハロセンの還元反応によって生じるジフルオロクロロエチレンとトリフルオロクロロエタン生成反応のミカエリスメンテン係数はイソフルレンの濃度が290uMのときに60%に減少した.この反応の最大速度はイソフルレンによって影響を受けなかった.ハロセンの酸化反応によって生じるトリフルオロ酢酸の生成反応に関するイソフルランの阻害常数は91uMであった. 2.四塩化炭素の還元反応によって生じるクルルホルムの生体反応に関するミカエリスメンテン係数はイソフルレンによって86%に減少し,この反応の最大速度はイソフルレンによって50%に減少した. 3.アニリンの水酸化反応のミカエルスメンテン係数はイソフルレンによって55%-77%に減少した.これ以上のイソフルラン濃度では影響はなかった.この反応の最大速度はイソフルレン0.23-0.91uMの濃度の時に増加した. 4.アミノピリン脱メチル化反応のミカエリスメンテン係数はイソフルレンによって用量依存性に増加した.この反応の最大速度はイソフルレンによって変化しなかった.
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