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1994 Fiscal Year Annual Research Report

ハロゲン化揮発性吸入麻酔薬の興奮性アミノ酸を介する中枢興奮作用の解析

Research Project

Project/Area Number 06671556
Research InstitutionKansai Medical University

Principal Investigator

廣瀬 卓治  関西医科大学, 医学部, 助手 (30189881)

Keywordsハロゲン化揮発性吸入麻酔薬 / 中枢興奮 / 興奮性アミノ酸 / マイクロダイアリシス法
Research Abstract

1.マウスの大脳皮質から調整した神経終末分画にハロゲン化揮発性吸入麻酔薬(ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン)および催痙攣性をもつハロゲン化エタン・CCl_2FCCl_2Fを作用させたところ、いずれの物質もグルタミン酸、アスパラギン酸の遊離を促進させることが観察された。なかでもCCl_2FCCl_2Fは特にその作用が強力であった。このハロゲン化エタンは催痙攣性と共に麻酔作用も有しており、かつ基本骨格はハロタンと同一である。このことから、これらの興奮性アミノ酸を介した中枢興奮作用は麻酔薬のみならず、すべてのハロゲン化化合物に共通の性格であることが示唆された。
2.一方、in vivoの実験系において、これらのハロゲン化化合物によって惹起される痙攣や後弓反張などの中枢興奮は、グルタミン酸/NMDA受容体遮断薬であるMK-801によって抑制された。
3.また生体の中枢に於ける興奮性アミノ酸の動向を調べるために、ラットの脳内に透析用プロ-ペを埋め込みマイクロダイアリシス法を適応できるモデルを完成し、麻酔薬やCCl_2FCCl_2Fを吸入させた場合の脳内アミノ酸濃度の測定を開始した。マイクロダイアリシス法における諸物質の回収率は必ずしも高くないためin vitroの系と比較すると、まだ満足できる結果は得られていないが、少なくとも催痙攣性エタン・CCl_2FCCl_2Fのグルタミン酸遊離促進作用はマイクロダイアリシス法でも明らかなようである。
4.揮発性吸入麻酔薬の中枢作用については、エンフルランの催痙攣性が明らかである一方で、イソフルランの脳保護作用が話題にされるなど、その是非は未だ明らかではない。しかし、これらの研究によりその薬理作用の一端が解明できれば、中枢障害時の麻酔薬の選択等についても考察の糸口が得られると考えている。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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