1995 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト前立腺における線維芽細胞成長因子およびその受容体の基礎的・臨床的検討
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06671590
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| Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
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Principal Investigator |
中原 満 広島大学, 医学部, 講師 (70155802)
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| Keywords | ヒト前立腺 / 線維芽細胞成長因子 / 線維芽細胞成長因子受容体 |
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| Research Abstract |
目的:ヒト前立腺癌における線維芽細胞成長因子(Fibroblast Growth Factor family,FGFs)およびその受容体(FGF receptor family,FGFRs)の役割を明らかにすることを目的とした。
方法:アンドロゲン感受性で増殖が遅く,転移能のないLNCaPとアンドロゲン非依存性で増殖が速く,転移能を有するPC3の2つのヒト前立腺癌由来細胞株においてFGFsとFGFRsのmRNAの発現をreverse transcrition polymerase chain reaction(RT-PCR)法で検討した。FGFsとしてはFGF1,FGF2およびFGF7をFGFRsとしてはFGFR1.FGFR2(IIIb)およびFGFR2(IIIc)を検討した。さらに手術的に得られたヒト前立腺癌組織のFGF1,FGF2およびFGFR1の発現を免疫組織学的に検討した。
結果:LNCaPではFGF1,FGFR1およびFGFR2(IIIb)が,PC3ではFGF1,FGF2,FGFR1およびFGFR2(IIIc)が発現しており,LNCaPでは間質性のFGF2,FGF7の影響が示唆されるのに対して,PC3では間質からのFGF7の影響から逃れるとともに,FGF2の産生とFGFR2(IIIc)の発現で新たなオートクライン機構の形成が示唆された。ヒト前立腺癌組織の免疫組織学的検討では,癌細胞にFGF1,FGF2およびFGFR1の染色性が認められた。
結論:ヒト前立腺癌においてFGFsとFGFRsの発現が認められ,その発現は前立腺癌の悪性化の進行,自律性増殖機構の形成に関与する可能性が示唆され,さらなる追究と臨床成績との関係が明らかにされることが期待される。
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Research Products
(2 results)
