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1994 Fiscal Year Annual Research Report

前立腺癌におけるTNFおよびIL-1の病態生理学的意義の解明と生体防御機構の強化

Research Project

Project/Area Number 06671615
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

中島 淳  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10167546)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田崎 寛  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90051268)
出口 修宏  埼玉医科大学, 腎臓病センター, 教授 (90118977)
馬場 志郎  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00051889)
中川 健  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50227740)
Keywords前立腺癌 / TNF
Research Abstract

抗腫瘍性サイトカインであるtumor necrosis factor(TNF)は、最近の研究により炎症反応や悪液質などとの関連性が示唆され、その生物学的活性は当初考えられていたよりはるかに広範囲である。しかしながら、癌患者におけるTNFの生物学的活性は未だ解明されていない。本研究においては、101例の組織学的に診断された前立腺癌患者において、血清TNF活性をEIA法により測定した。健常者および前立腺肥大症患者のいずれにおいても血清TNF活性は検出し得なかったが、約20%の前立腺癌患者において血清TNF活性が検出された。病期A,BおよびC患者における血清TNF陽性率は、それぞれ 0%、9.1%、4.3%であったのに対して、病期Dにおいては30.7%であり、その内訳は、未治療例12%、制癌例0%、再燃例82%であった。また組織学的に分化度が低下するに従い、血清TNF活性の陽性率が増加する傾向が認められ、高分化、中分化、未分化癌の陽性率はそれぞれ、9%、14%、44%であった。血清TNF活性陽性例の血清FDP値、血漿D-dimer値はそれぞれ1222±376ng/ml,27±9.8μg/mlであったが、血清TNF活性陰性例においてはそれぞれ94±13ng/ml、1±0.2μg/mlであり、血清TNF活性陽性例は明らかに凝固線容系の異常を示した。さらには、%プロトロンビン時間に関して、血清TNF活性陽性例は、陰性例に比較して明かに異常値を示した(56±2.9%および72±1.3%)。逆に、血清FDP値が異常値を示した症例においては、明らかに血清TNF活性の上昇が認められた。血清TNF活性は病状の進行と共に上昇する傾向が認められ、前立腺癌に伴う凝固異常とTNFの関連性が示唆された。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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