1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06671643
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
吉村 公一 三重大学, 医学部, 助手 (50210761)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥川 利治 三重大学, 医学部・附属病院, 助手 (90262998)
箕浦 博之 三重大学, 医学部, 助手 (70242964)
豊田 長康 三重大学, 医学部, 教授 (40126983)
|
Keywords | 脱落膜化 / ホメオボックス遺伝子 / 細胞分化 / pouドメイン |
Research Abstract |
妊娠の成立・維持は子宮内膜を初期胚との相互作用の過程である。子宮内膜間質細胞の脱落膜化は子宮内膜の初期胚需要能を考える上で極めて重要な過程であると考えられる。細胞分化の最終分化過程に関与することが報告されているPOU domain遺伝子群のうちの一つであるOct-3B遺伝子の発現が子宮内膜の脱落膜化過程で誘導され、単離した脱落膜細胞でその発現が認められることに関してはすでに報告した。 平成7年度は、子宮内膜間質細胞の初代培養系を用いて、様々の脱落膜細胞分化調節因子を添加しIN VITRO脱落膜化過程におけるOct-3B遺伝子の発現の発現動態を検討した。estrogen・progesteroneを添加により子宮内膜間質細胞は紡錘型の細胞より多角形の細胞へと形態変化し、生化学的にも活発にプロラクチンを産生するようになる。Oct-3B遺伝子の発現誘導は分化マーカーであるプロラクチン遺伝子のそれに先行していた。また、同系にプロスタグランヂン、サイトカインを添加しOct-3B遺伝子の発現動態に与える影響につき検討したが、残念ながら現在のところ結論をだすにはいったていない。さらに、同系にOct-3B遺伝子のアンチセンスオリゴヌクレオチドを添加し分化抑制実験を行ったところプロラクチン産生の低下を認めた。
|