1995 Fiscal Year Annual Research Report
GnRH分泌細胞のGnRH分泌、特に律動的GnRH分泌に関する電気生理学的研究
Project/Area Number |
06671672
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
植村 次雄 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (40046040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 肇 横浜市立大学, 医学部, 助手 (30254212)
白須 和裕 横浜市立大学, 医学部, 講師 (60171047)
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Keywords | GnRH分泌細胞 / GnRH律動的分泌 / patch clamp / multiple unit activity / Ca イオン |
Research Abstract |
trsnsgenic mouseより得たGnRH cell lineを用いて、in vitro実験によりGnRHの分泌調節機構をmultiple unit activity(MUA)記録、patch clamp法、膜電位感受性螢光色素を用いての細胞膜電位活動測定などの電気生理学的な手法により検討し、併せて細胞内[Ca^<2+>]iへの変動を調べた. 〈成績及び考察〉(1)patch clamp pipettesによりnoradrenaline(NA)投与時のGnRH細胞の膜電位の変化を記録し、NA10^<-7>Mでは変化しないが、10^<-6>Mでは膜電位の変化が認められ、この膜電位の変化はα-adrenergic antagonist phentolamineでは抑制されず、β-adrenergic antagonist propranololで抑制された.(2)Fura-2AMを1時間負荷し、Ca^<2+> analyzerにてNAによる細胞内[Ca^<2+>]iの変動を測定すると、NAで[Ca^<2+>]iは用量依存性に増加し、Ca^<2+>(-)培地ではこの増加は減弱し、また、phentolamineでは抑制されず、propranololで抑制された.これらの成績よりNAはβ-adrenergic receptorを介して直接[Ca^<2+>]i及び膜電位に影響しGnRH分泌をもたらすことを認めた.世界でNAのGnRH cellに及ぼす電気生理学的研究は未だ報告がない.最近膜電位の画像解析法が進歩し、膜電位感受性螢光色素RH795で細胞をラベルし細胞膜の電気活動の変化を光学計測システム(HR Deltaron1700)を用いて観察することが可能となり、実際にこの手技を本実験に応用しうることも確認した.
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Yang B, Uemura T, Minaguchi H.: "Effects of a gonadotropin releasing hormone agonist on oocyte maturation,fertilization, and embryonal development in mice." J Assisted Reproduction and Genetics. 12. 728-732 (1995)
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[Publications] 董曦、植村次雄、八ツ橋良三、堀裕雅、水口弘司.: "マウス2細胞胚の凍結法についての検討-特に、凍結保護剤、非透過性耐凍剤について" 日不妊会誌. 40. 176-180 (1995)
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[Publications] 植村次雄、遠藤方哉、水口弘司: "腹腔鏡下手術、最近の進歩と将来の展望-子宮外妊娠-" 日産婦内視鏡誌. 10. 15-18 (1994)
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[Publications] 遠藤方哉、植村次雄、町田稔文、橋本栄、山口肇、近藤芳仁.: "レゼクトスコープ下に手術後、妊娠に至った粘膜下筋腫の二例について" 日産婦内視鏡誌. 10. 76-77 (1994)
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[Publications] 植村次雄、近藤芳仁: "性交障害とその対応" 日産婦誌. 47. N-235-N-238 (1995)
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[Publications] 植村次雄: "子宮内膜症の治療と問題点" 産婦治療. 71. 176-180 (1995)
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[Publications] 植村次雄、松山明美: "図説産婦人科VIEW-13、「生殖内分泌・不妊」生殖と神経内分泌-生殖内分泌の病態より深い理解をめざして-" メジカルビュー社, 187 (1995)
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[Publications] 水口弘司、植村次雄: "GnRH、図説産婦人科VIEW-13、「生殖内分泌・不妊」生殖と神経内分泌-生殖内分泌の病態より深い理解をめざして-" メジカルビュー社, 187 (1995)