臨床生殖医学領域における内視鏡超音波法の開発と応用

1995 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 06671694
• Research Institution: Nippon Medical School
• Principal Investigator: 可世木 久幸 日本医科大学, 医学部, 助教授 (50150735)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 荒木 勤 日本医科大学, 医学部, 教授 (40089751)
• Keywords: 腹腔鏡超音波法 / 腹腔内超音波法 / 子宮鏡超音波法 / レゼクトスコープ / 子宮鏡レーザー手術 / MYOLYSIS / 卵管鏡超音波法 / 卵管膨大部

Research Abstract

1)腹腔鏡超音波法(腹腔内超音波法):本年度は腹腔鏡超音波ガイド下の子宮鏡レーザー手術を20例、腹腔鏡超音波ガイド下の子宮外妊娠手術を5例、腹腔鏡超音波ガイド下の子宮摘出術1例を実施した。いずれの症例も安全に手術を施行でき、腹腔鏡超音波法の意義が証明された。この手技について平成7年5月にクロアチアより、10月に台湾より、平成8年2月には米国より招請され特別講演を行った。また、内容の詳細は日本産科婦人科学会誌その他の邦文誌に発表した。現在英文誌に投稿準備中である。
2)子宮鏡超音波法:子宮鏡の処置用チャンネルに超音波プローブを通して実施する子宮鏡超音波法は理論的には優れているが現時点では子宮鏡の処置用チャンネルがやや細く実施は容易ではなかった。このため、外来範囲で100例を目標としていたが約20例の子宮鏡超音波法の実施に留まった。現在、処置用チャンネルの太い子宮鏡を試作中であり、平成8年度には子宮鏡超音波法の本格的な実施が見込まれている。子宮鏡超音波法の画像と病理所見の比較については平成7年5月にクロアチア、10月に台湾、平成8年2月に米国で招請講演を行ったほか、11月の世界超音波学会のシンポジウムにて発表した。その内容については邦文誌に発表した。現在、英文誌に投稿準備中である。
3)卵管鏡超音波法:人卵の受精環境であるヒト卵管膨大部内の詳細な立体構築の解明を目的として特に本年度から卵管鏡超音波法の開発に取り組んだ。ヒト卵管に内視鏡超音波法を実施するに先立ち、ほぼ同様の太さの家兎子宮内に内視鏡超音波法を実施して子宮腔の立体構築の解明を行った。さらに、ヒト卵管膨大部に卵管鏡超音波法を行った。その内容については平成8年4月に日本産科婦人科学会にて発表予定である。

Research Products

• [Publications] 可世木久幸、他: "複合内視鏡手術、体腔内超音波法の画像同時記録法に関する考察" 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌. 11(印刷中). (1995)
• [Publications] 可世木久幸、他: "四画像統合装置を用いて明確な記録写真を作成する方法" 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌. 11(印刷中). (1995)
• [Publications] 可世木久幸、他: "子宮鏡下粘膜下子宮筋腫核出術" 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌. 11(印刷中). (1995)
• [Publications] 可世木久幸、他: "体腔内超音波を併用した内視鏡手術" 産婦人科の実際. 44. 755-765 (1995)
• [Publications] 可世木久幸、他: "産婦人科領域における腹腔鏡下手術の現状と将来" 先端医療. 2. 63-66 (1995)
• [Publications] 可世木久幸、他: "術中超音波" 臨床婦人科産科. (印刷中). (1996)
• [Publications] H.Kaseki,T.Araki: "Proceedings of Doppler in gynecology and infertility" CIC Press(Rome)(印刷中), (1996)