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1994 Fiscal Year Annual Research Report

慢性中耳炎と乳突蜂巣抑制度、中耳粘膜病変度、含気腔ガス産生度の関係について

Research Project

Project/Area Number 06671736
Research InstitutionJikei University School of Medicine

Principal Investigator

青木 和博  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (10130139)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 江崎 史朗  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40147286)
Keywords中耳粘膜病変度 / 乳突蜂巣抑制度 / 含気腔ガス産生能 / 中耳含気腔酸素分圧
Research Abstract

現在まで15歳以下の23例の鼓膜チューブ留置症例について、保護者の承諾の上で初診時の耳レントゲン撮影、鼓膜チューブ留置時の中耳粘膜採取、チューブ留置後の経時的な中耳圧の測定を行った。このうち採取した中耳粘膜について十分に組織学的検索の行い得た症例は13例である。これらの症例について、蜂巣の発育度と中耳粘膜所見の関係、中耳粘膜所見と中耳圧の関係について検討を加えて以下の点が明らかとなった。
1.蜂巣の発育抑制度と中耳粘膜病変度の相関は明らかで、蜂巣の抑制例ほど粘膜増悪例の占める割合が高かった。
2.中耳粘膜病変度と中耳圧測定値との関係について
(1)、粘膜病変度の軽度な症例ではチューブ留置後1〜6ヶ月の術後早期より中耳圧の上昇傾向を認めた。
(2)、粘膜病変度の増悪例では、チューブ留置後1年未満に行った数回の中耳圧測定で圧の増加傾向が見られなった。現在さらに症例数を増やして検討中である。
現在までの結果では、蜂巣の発育度と中耳粘膜の病変度は明らかに相関しており、このため蜂巣発育を妨げる原因となる含気腔上皮下の骨代謝層の障害は、中耳粘膜の病変度と明らかに相関していることが判明した。また中耳粘膜の病変度が中耳含気腔内からのガス産生能に影響を及ぼしていることが強く推測され、この粘膜病変度は1年未満では十分に回復しないことが観察された。今後症例数や術後の測定回数を増やすことにより、中耳粘膜の形態学的変化と中耳粘膜機能の関係についてさらに明らかになると考える。また中耳ガス産生状態については現在までその全体のボリュームを中心に計測しており、酸素分圧を測定した症例は数例のため不明な点も多いが、今後は酸素分圧測定症例を増やすことにより、その経時的変化から粘膜内での代謝程度を推測することも可能と考えている。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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